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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1587

倫理・利益相反委員会受付番号No.1587

「剖検脳を用いたアルツハイマー病における病態関連因子の解明(倫理・利益相反委員会受付番号No.1587)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター・分子基盤研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクにおきまして、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいておりますが、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2022年3月22日

1.研究課題名

「剖検脳を用いたアルツハイマー病における病態関連因子の解明」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1587)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 里 直行(分子基盤研究部 部長)
 役割:本研究を統括する。一細胞解析を行う。
東京都健康長寿医療センター 齊藤祐子(老年病理学研究チーム・高齢者ブレインバンク 部長)
 役割:ブレインバンクを管理する。検体の準備、病理診断を行う。
大阪大学 樂木宏実(医学系研究科 老年・総合内科学 教授)
 役割:一細胞解析を行う際の剖検脳からの核抽出の実験の場を提供する。

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センター 篠原 充(分子基盤研究部 副部長)
 役割:生化学的解析や遺伝子発現解析、病理組織解析を行う。
東京都健康長寿医療センター 村山 繫雄(老年病理学研究チーム・高齢者ブレインバンク 常勤特任研究員)
 役割:検体の準備、病理診断を行う。
東京都健康長寿医療センター 新井 冨生(病理診断科 部長)
 役割:臨床病理情報の管理、提供を行う。
大阪大学 奥崎 大介(免疫学フロンティア研究センター 特任准教授)
 役割:一細胞解析や空間的トランスクリプトーム解析などの次世代シーケンサーを用いた遺伝子発現解析を行う。

4.本研究の意義、目的

高齢化社会を迎える近未来社会において、認知症は解決の待たれる疾患です。アルツハイマー病は、認知症の原因として最も多い病気であり、予防・治療法の開発が求められています。そのためには、アルツハイマー病における病態を、正確に把握する必要があります。よく知られている事実として、加齢やAPOE遺伝子多型、糖尿病などの危険因子が存在すること、またADを特徴づける病理である老人斑(Aβ)や神経原線維変化(タウ)には領域特異性があること、などがあります。本研究では、アルツハイマー病を含む高齢者の剖検脳を最先端の技術により解析し、疾患発症機序の全容の解明を目指します。

5.本研究に使用する情報

剖検脳標本・臨床情報・遺伝子情報

6.本研究の方法

東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクのアルツハイマー病を含む高齢者の剖検脳を用いて、アルツハイマー病の中核病理であるAβやタウを評価するとともに疾患病態に関連する分子を、超高感度ELISAも含めた生化学解析や、一細胞解析も含めた次世代シーケンサーによる遺伝子発現解析などの最先端のアプローチも駆使しながら、解析します。年齢やAPOE遺伝子多型、糖尿病などの疾患の危険因子の効果についても検討します。

7.研究期間

2022年3月22日~2027年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクに登録された方

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報から、あなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、「問い合わせ先」に記載されている問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文投稿にて行う予定です。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、「問い合わせ先」に記載されている問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

この研究では、東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンク上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表は、東京都健康長寿医療センターのみが保有しており、研究者に提示されることはありません。また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも、対象となる方を特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクより分譲された試料・情報については、研究終了後10年の間、当センター・分子基盤研究部にて施錠保管いたします。保管期間満了後は、保存媒体ごと専門家とも相談しながら安全な形でデータを廃棄します。試料は、混合や盗難、紛失等が起こらないように本研究の関係者のみがアクセスできる、国立長寿医療研究センター・分子基盤研究部の冷蔵庫、冷凍庫にて保管し、使われなかった試料は東京都健康長寿医療センター・高齢者ブレインバンクに研究終了後に返還します。大阪大学で行う次世代シークエンサーを用いた遺伝子発現解析の解析データはHDDに入れて国立長寿医療研究センターに送られ、パスワードを付けた電子媒体に保存する一方で、大阪大学では廃棄し、保管管理しません。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、長寿医療研究開発費や科研費の研究費によって行われます。研究機関および研究者などの研究に係る利益相反はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 分子基盤研究部 部長 里 直行

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)