ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1577
国立長寿医療研究センター 歯科口腔外科部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2022年2月4日
記
「入院高齢患者の残根歯数の年次推移」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1577)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 歯科口腔外科部 歯科衛生士 中野有生
徳島大学大学院医歯薬学研究部 口腔保健学講座 口腔機能管理学分野 松山美和
入院高齢患者さんの口腔ケアを行う際に、歯の2/3以上が崩壊し根のみとなった残根歯に頻繁に遭遇します。残根歯の多くは処置が行われておらず、かつ、残根歯の表面は粗造であるため歯垢が停滞しやすいです。この結果、口腔内細菌が増殖することで口腔環境が悪化し、誤嚥性肺炎の原因になる恐れがあります。このことから、残根歯へ適切な処理が施されることが望ましいと考えますが、残根歯に関する調査研究が非常に少なく、患者さんの残根歯の実態が把握できていません。そこで本研究では、高齢社会が進展している現在の、患者さんの残根歯の年次推移を明らかにすることを目的とし、研究を実施することとしました。
電子カルテに記載されている患者さんの情報および口腔ケア初診時に撮影した口腔内写真を使用します。
以下の評価項目は歯科初診時の電子カルテおよび歯科患者データベースに保存してある歯科診察記録より情報を収集します。
(1)性別
(2)年齢
(3)入院前の日常生活自立度
(4)基礎疾患
(5)口腔内所見
・現在歯数
・残根歯数
・残根歯部位:上下、切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯
・治療されている残根歯数
・義歯の使用有無:有 無
2022年2月4日 ~ 2024年3月31日
当センターの歯科口腔外科外来に2013年、2015年、2017年、2019年および2021年の1月1日~6月30日の期間に主治医から口腔ケア依頼のあった、65歳以上の患者さんを研究対象者といたします。
既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。
また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表および論文投稿にて行う予定でおります。
他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先に、ご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、電子カルテより上記5.の診療情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる氏名・住所などの情報を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は、研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表および匿名化されたデータについては、当該論文等の発表後10年間保管いたします。抽出したデータおよび匿名化されたデータについては、歯科口腔先進医療開発センターにて、対応表については、本研究に携わらない第三者が保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は、対応表および匿名データを裁断処理またはハードディスクの破壊処理を行うことにより速やかに廃棄いたします。
この研究を行う上で研究費は使用しません。また、研究機関および研究者への利益相反もありません。
研究対象者およびその関係者からの質問や希望事項には、研究責任者の中野有生が可能な範囲で情報公開や希望に沿い、真摯に受け答えいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
歯科口腔外科部 歯科衛生士 中野有生
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)