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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1575

倫理・利益相反委員会受付番号No.1575

「NILS-LSAデータを用いた食事評価スコアと認知機能の関連評価研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1575)」:人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした将来の研究に使用することについて、同意を得ております。
 この度、国立長寿医療研究センターと味の素株式会社の共同研究として「NILS-LSAデータを用いた食事評価スコアと認知機能の関連評価研究」を実施することとなりましたので、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づき、研究実施の情報公開をいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2022年1月26日

1.研究課題名

「NILS-LSAデータを用いた食事評価スコアと認知機能の関連評価研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1575)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

大塚 礼(国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長)

3.研究分担者名

今泉 明(味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所 上席研究員)
神田 麻優香(味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所 研究員)
髙田 理浩(味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所 研究員)
長尾 健児(味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所 上席研究員)
張 姝(国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 研究員)

4.本研究の意義、目的

認知症発症予防に対しては様々な取り組みが実施されています。これまで国立長寿医療研究センターと味の素株式会社はNILS-LSAデータを活用し、食事からのアミノ酸摂取が将来の認知機能と関連することを見出し発表してきました。また、これらの研究成果や論文情報等を参照し、味の素株式会社では、将来の認知症発症予防を主眼にした100年健脳手帳®アプリを開発し、一般向けに公開しています。今回、このアプリに用いられている食事評価スコアをよりエビデンスの高い、実現可能な内容に近づけるために、NILS-LSAデータを活用し、日本人において目指すべき食事評価スコアの基準に関する科学的根拠を得ることを目的とした研究を行うこととしました。
本研究により、達成しやすい目指すべき食事評価スコアを科学的根拠に基づいて明示できるようになると、アプリ利用者の食行動変容が進み、健康増進につながるとともに、社会問題化している認知症発症の予防の一助となることが期待されます。

5.本研究の研究計画

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」の第1次調査(1997年~2000年)から第7次調査(2010年~2012年)のいずれかに参加した男女を対象として、栄養素等摂取量から食事評価スコアを算出し、食事評価スコアと認知機能低下の関連を検討します。

6.本研究で使用する試料・情報

・栄養摂取状態を評価する食事スコア(食事評価スコア):3日間の食事秤量記録調査(第1次
 ~7次調査)
・認知機能:MMSE(第2次~第9次調査)、Digit Symbol Substitution test (DSST)(第1次
 ~第9次調査)
・基本特性:年齢、性別、教育歴、喫煙歴、飲酒量(第1次~第9次調査)
*本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。

7.研究期間

2022年1月26日 ~ 2024年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第1次調査(1997年~2000年)から第7次調査(2010年~2012年)のいずれかに参加した男女のうち、使用するデータに欠損のある方を除いた、約3,600名を研究対象者とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は匿名化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また、研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
匿名化データの解析は、国立長寿医療研究センター内の所定のパソコンで行い、解析結果は、味の素株式会社の研究責任者および研究分担者と随時共有します。ただし、国立長寿医療研究センターから味の素株式会社へ提供する解析結果は、特定の個人を識別できない集団としての解析結果(IDおよび個別データを含まない集計値)のみです。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

対象者の方ご自身の検査結果を、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会報告や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は、国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告または論文投稿にて発表します。
また、研究成果の内容によっては、ホームページ掲載や広報紙にて、研究対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の対象者の個人情報保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

NILS-LSAの情報と試料は匿名化した状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回、転居や死亡などの追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また、研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で試料は用いません。本研究で利用するすべてのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。また、本研究で利用する匿名化されたNILS-LSAデータ並びに学術的公表に関する解析結果および解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。
尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いたすべての情報は、個人が特定されない状態で完全に消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

NILS-LSAのすべての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費交付金や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源としております。また、本研究遂行に際しては、主として味の素株式会社との共同研究費を利用しますが、長寿医療研究開発費からも一部支出いたします。
味の素株式会社と国立長寿医療研究センターの研究機関および本研究に参加する研究者の間に一切の利害関係はありません。利益相反については、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。尚、共同研究成果の学術的公表に際しては、利益相反事項を明示し、研究成果に歪みが生じないよう細心の注意を払います。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
長期縦断疫学調査センター 
老化疫学研究部長 大塚礼

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)(平日9時-15時)