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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1569

倫理・利益相反委員会受付番号No.1569

「もの忘れ外来通院中の高齢者糖尿病における血糖コントロール状況が、認知障害の進行に及ぼす影響に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1569)」:人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 予防科学研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センター バイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センター バイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2021年12月14日

1.研究課題名

「もの忘れ外来通院中の高齢者糖尿病における血糖コントロール状況が、認知障害の進行に及ぼす影響に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1569)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター
予防科学研究部 研究員 杉本 大貴

3.研究分担者名(部署名)

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター
予防科学研究部 主任研究員 黒田 佑次郎
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター もの忘れセンター
センター長 櫻井 孝
副センター長 佐治 直樹
特任研究員 松本 奈々恵
特任研究員 内田 一彰
医師 岸野 義信
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
データ科学研究系 准教授 野間 久史

4.本研究の意義、目的

全糖尿病患者の約75%は60歳以上であり、糖尿病は、認知症の発症リスクを約2倍に高めるといわれていますが、厳格に血糖コントロールを行うことで認知機能低下を予防できるとする報告はありません。
わが国では2016年に、「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標 (HbA1c値)」が発表され、高齢者の身体機能、認知機能、服用されている薬剤の使用に応じて目標値の上限値に加えて、下限値が設定されました。
本研究では、2011年から2021年に、もの忘れ外来に通院された糖尿病を有する高齢者の血糖コントロール状況の年次推移を分析し、血糖コントロール目標の遵守状況の変化を検討します。また、血糖コントロールの遵守状況と、その後の認知機能や認知症の進行との関連を調査します。

5.本研究に使用する情報

年齢、性別、教育歴、高齢総合機能評価の結果(ライフスタイル、日常生活動作、行動・心理症状、抑うつ傾向、転倒リスク、意欲、薬剤使用状況、ライフスタイル、身体機能等)、神経心理検査の結果、血液・尿検査の結果、アポリポ蛋白E遺伝子の多型情報、頭部MRI画像検査の解析結果。

6.本研究の方法

国立長寿医療研究センター もの忘れセンターに通院中の糖尿病を有する方の、血糖コントロールの状況の年次推移を分析します。また、血糖コントロールの状況と、その後の認知機能や認知症の進行との関連を調べます。

7.研究期間

2021年12月14日 ~ 2024年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

本研究の対象は、糖尿病を有する方の血糖コントロールの状況の年次推移を明らかにするため、2011年1月から2021年12月までに、国立長寿医療研究センター もの忘れセンターを受診した方のうち、糖尿病を有すると判断された方です。糖尿病を有しているかどうかの判断は、HbA1c値が6.5%以上、糖尿病の治療中、糖尿病の既往歴を有する、のいずれかに該当した場合とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

国立長寿医療研究センター バイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、国内外の学術論文、学術集会において成果を報告するとともに、国立長寿医療研究センターおよびもの忘れセンターのウェブサイトにて公開する予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、国立長寿医療研究センター バイオバンクより上記5.の情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された情報がどなたのものであるかがわかる対応表は、バイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

国立長寿医療研究センター 予防科学研究部より、統計数理研究所データ 科学研究系へ上記5. に記載されている情報を提供します。情報の提供に関する記録については、研究計画書をもって代用します。研究計画書の保管期間については、情報提供元 (国立長寿医療研究センター)、提供先 (統計数理研究所)ともに、論文等の発表後または研究中止後10年間適切に保存されます。上記の保存期間後、速やかに裁断し廃棄します。
また、国立長寿医療研究センター バイオバンクより分譲された情報については、研究期間終了後10年または学会や論文等での発表から10年の間、予防科学研究部にて施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかに、紙媒体にあたってはシュレッダーにより判読不能な状態とし、電子データにあたっては、消去ツールにより完全に情報を消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

研究資金は、長寿医療研究開発費および科学研究費助成事業(若手研究)の研究資金によりまかなわれています。
本研究の計画・実施・報告・発生するデータおよび結果の解析や解釈に影響を及ぼすような利益の衝突は存在しません。
この研究に関する利益相反に関しては、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら下部のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究責任者が対応いたします。

17.遺伝情報の開示および遺伝カウンセリング

本研究では、アルツハイマー病に関連する可能性があるアポリポ蛋白E遺伝子という遺伝子の情報を利用しますが、その結果は、対象者本人、ご家族、主治医には開示しません。その理由は、認知症に関連する遺伝子異常が判明しても、今の医学では遺伝子異常を治療できる可能性が低く、遺伝子の情報によって治療方針が変わらないからです。
また、遺伝カウンセリングは実施しません。

18.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下部お問い合わせ先まで御連絡ください。

 

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
認知症先進医療開発センター
予防科学研究部 研究員 杉本 大貴

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)