ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1564
国立長寿医療研究センター ロコモフレイル外来部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、別の研究課題のNo.881「ロコモ・フレイル・サルコペニアのレジストリ研究」への登録にご同意いただけた方を対象に、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出したものと、国立長寿医療研究センター バイオバンクから分譲を受けた試料・情報をまとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2021年11月9日
記
「ロコモフレイル外来患者のフレイルバイオマーカーの探索研究―身体活動低下によるフレイルの包括的病態解明とフレイルバイオマーカー探索および予防医療への展開(JH-Frailty Biomarker Study: JH-FBI Study)」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1564)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 佐竹 昭介(老年内科部)
松井 康素(ロコモフレイル診療部)
竹村 真里枝(ロコモフレイル診療部)
細山 徹(運動器疾患研究部)
重水 大智(バイオインフォマティクス研究部)
大塚 礼(老化疫学研究部)
フレイルとは、心身のさまざまな機能が加齢や病気、生活習慣などによって低下してしまった状態をさしますが、適切な対処により改善すると考えられています。フレイルの早期発見やその予防は、高齢者がより健やかに過ごすためにはとても大切なことだと考えられます。
バイオマーカーとは、ある疾患の有無や状態を示す目安となる生理学的指標のことですが、この研究の目的は、フレイルの病態に関連するバイオマーカーを探索することです。
フレイルバイオマーカーが見つかると、健康寿命の延伸に向けた新たなフレイル予防や対策の開発に利用可能となります。また、フレイルの要素である活動低下との関連性を解析することで、ポストコロナの新生活スタイルにおける指標として応用できる可能性があります。
生年月日、性別、身長、体重、既往歴、使用薬剤、CT・MRI画像情報、骨塩量検査結果、併存症、運動評価結果(歩行速度、握力、SPPB)、うつスケール、認知機能評価(MMSE、MoCA-J)、調査票、生活歴・生活環境情報、活動指標、血中代謝産物量、血中タンパク質量(加齢関連マーカー)
ロコモフレイル外来を受診され、研究参加にご同意いただいている方を対象に、診療情報や国立長寿医療研究センターバイオバンクの血液サンプルを用いて、フレイルの病態に関連するバイオマーカーを多面的なアプローチから探索します。
具体的には、日常生活での活動性とフレイルの病態で研究対象者を分けて、血液の中の代謝産物や臨床検査結果を比較することによりバイオマーカーの探索を行います。
2021年11月9日 ~ 2024年3月31日
No.881「ロコモ・フレイル・サルコペニアのレジストリ研究」に登録同意いただいており、国立長寿医療研究センター(NCGG)バイオバンクに登録のある方のうち、フレイルの病態と、活動性の関連について調べるために、以下の条件を満たす方を研究の対象者といたします。
1)J-CHS基準に基づくフレイル評価で、フレイルもしくは健常に該当
2)Baecke活動質問票に基づき、活動レベルを4つにわけ、もっとも低活動またはもっとも高
活動に該当
上記に該当しても、以下に該当する場合は研究対象となりません。
1)研究情報公開に対し、研究参加への不同意の意思を示した方
2)研究責任者および研究分担者が、研究への組み入れを不適切と判断した方
既存の診療情報と試料を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
ご自身の診療情報・試料が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する診療情報・試料からあなたにかかる診療情報・試料を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、診療情報・試料の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。
ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究により得られた結果の公表は、個別にはお伝えすることはいたしませんが、学会発表や学術論文投稿、ホームページ掲載などにて行う予定です。
他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、電子カルテのデータベースより上記5.の診療情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・患者ID番号など)は削除し、別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は、研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。また、国立長寿医療研究センター バイオバンクより試料・情報の分譲も受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供され、どなたのものであるかがわかる対応表は、バイオバンクが保有・管理いたします。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
抽出した診療情報や患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータ、国立長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された試料・情報については、研究期間終了後10年または学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては、研究責任者の管理の下に、対応表については研究に直接携わらない研究責任者の秘書の下にて、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後、紙媒体資料は、裁断または溶解処理し、電子媒体データは、消去または物理的破壊にて速やかに廃棄いたします。
本研究の資金は、国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部 横断的研究推進費を利用します。この研究にかかわるすべての関係者は、当センターの利益相反行為防止規則に則り、本研究を適正かつ円滑に遂行します。
本研究に関するご相談につきましては、研究責任者が対応しますので、下部に記載されているお問い合わせ先までご連絡いただけますようお願いいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
老年内科部 部長 佐竹昭介
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)