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倫理・利益相反委員会受付番号No.1476

「NILS-LSA対象者におけるArterial stiffness・Arterial sclerosisと認知機能低下の関連(倫理・利益相反委員会受付番号No.1476)」:人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
 この度、国立長寿医療研究センターにおいて「NILS-LSA対象者におけるArterial stiffness・Arterial sclerosisと認知機能低下の関連」を実施することとなりましたので、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に基づき、研究実施の情報公開をいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年11月16日

  1. 研究課題名
    「NILS-LSA対象者におけるArterial stiffness・Arterial sclerosisと認知機能低下の関連」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1476)
    この研究課題は、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
    大塚 礼(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 室長)
    磯 博康(大阪大学 大学院医学系研究科 社会医学講座 公衆衛生学 教授)
  3. 研究分担者名
    宮田 潤(大阪大学 大学院医学系研究科 社会医学講座 公衆衛生学 大学院生)
    西田 裕紀子(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 コホート連携推進研究室 室長)
    下方 浩史(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 客員研究員)
    丹下 智香子(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 研究員)
  4. 当該研究の意義、目的
    認知症患者は年々増加し、患者個人のみならず、家族や地域包括ケアシステムにも大きな影響を与えており、その予防が重要と考えられています。先行研究では、心血管疾患の危険因子であるArterial stiffness・Arterial sclerosis(以下、動脈硬化)と、認知機能低下に関連があることが報告されています。しかしながら、これらの測定方法や、認知機能の評価方法は研究によって異なり、また1,000名を超える地域住民を継続的に調査した研究は少なく、両者の関連性は十分に明らかではありません。そこで、本研究では地域一般住民の方のデータを用いて、動脈硬化の程度と認知機能低下との関連を縦断的に検討することを目的とします。
    本研究より動脈硬化の程度と認知機能低下との関連性が明らかになれば、認知症の発症予防に寄与する知見が得られます。
  5. 当該研究の研究計画
    愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」の第2次調査、あるいは第5次調査に参加した男女の、第2次調査から第8次調査までの動脈硬化に関するデータと認知機能データを解析して、動脈硬化の程度と認知機能低下との関連を明らかにします。データ解析は、国立長寿医療研究センターと大阪大学大学院公衆衛生学教室にて実施します。
  6. 研究で使用する試料・情報
    目的変数: Mini-Mental State Examination、WAIS-R-SF(第2次調査~第8次調査)
    説明変数:指尖脈波検査所見(補正後のアップストローク時間)(第2次調査)、血圧脈波検査所見(脈波伝播速度、足関節・上腕血圧指数)(第5次調査)、頸動脈エコー検査所見(総頸動脈肥厚部内膜中膜厚、総頸動脈分岐部肥厚部内膜中膜厚)(第2次調査、第5次調査)
    その他の変数:年齢、性別、BMI、既往歴(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、脳卒中)、血圧、血液検査所見(血糖値、HbA1c、LDL-C)、飲酒歴、喫煙歴、年間総身体活動量、就業状況、同居家族、家族の年収合計、教育歴(第2次調査、第5次調査)
    *本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
  7. 研究期間
    2020年11月16日 ~ 2024年3月31日
  8. 対象となる方・研究対象者として選定された理由
    NILS-LSA第2次調査(2000年~2002年)、あるいは第5次調査(2006年~2008年)に研究参加同意された、各調査時点で40歳以上の男女約2,300名のうち、研究に使用するデータが揃った方、約2,000名を対象者とします。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は匿名化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
    対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    対象者の方ご自身の検査結果が、当該課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
    情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿、また研究成果の内容によってはホームページ掲載を通して発表します。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の対象者の個人情報保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
    NILS-LSAの情報と試料は匿名化した状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない第3者が保管しております。
    解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
    また研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    当該研究で試料は用いません。解析に先立ち、国立長寿医療研究センター研究責任者から、大阪大学大学院公衆衛生学教室の研究責任者に、匿名化された情報を提供します。当該研究で利用する全ての情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内及び外部からのアクセスが不可能な大阪大学大学院公衆衛生学教室内のUSBキーの使用によるアクセス制限のかかったコンピュータで保管します。
    また、当該研究で利用する匿名化されたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内または外部からのアクセスが不可能な大阪大学大学院公衆衛生学教室内のUSBキーの使用によるアクセス制限のかかったコンピュータで保管します。
    なお、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない第3者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、当該研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究は、国立長寿医療研究センター所属の研究者による共同研究であり、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係は無く、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。
  16. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    当研究に関するご不明点などございましたら、17.に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
    老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室
     長期縦断疫学調査センター
     NILS-LSA活用研究室長 大塚 礼
    〒474-8511 大府市森岡町七丁目430番地
    電話 0562-46-2311 (代表)(平日9時-15時)