本文へ移動

 

文字サイズ

ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1451

倫理・利益相反委員会受付番号No.1451

「血中マイクロRNA情報を用いたがんと認知症のバイオマーカー解析とエクソソームの疾患特性に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1451)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンターでは、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンク(以下「バイオバンク」という。)から分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 バイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規程により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、バイオバンクと同一機関内にて研究利用を行うものについては、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年10月8日

1.研究課題名

「血中マイクロRNA情報を用いたがんと認知症のバイオマーカー解析とエクソソームの疾患特性に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1451)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

国立長寿医療研究センター 新飯田 俊平(研究所/メディカルゲノムセンター)
東京医科大学/国立がん研究センター 落谷 孝広(医学総合研究所/研究所)
東レ株式会社 信正 均(先端融合研究所)

3.研究分担者名

国立長寿医療研究センター 尾崎 浩一(メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部)
国立長寿医療研究センター 浅海 裕也(メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部)
国立長寿医療研究センター 重水 大智(メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部)
国立長寿医療研究センター 秋山 真太郎(メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部)
東京医科大学 吉岡 祐亮(医学総合研究所)
東レ株式会社 須藤 裕子(先端融合研究所)

4.本研究の意義、目的

患者由来の血液試料のオミクス情報(網羅的生体分子量・核酸配列情報等)と付随する臨床情報の蓄積データ(ビッグデータ)は近年のデータ駆動型研究の研究基盤となっています。

本研究では、血液中に存在する核酸、特にマイクロRNA(以下「miRNA」という。)情報を用いた認知症やがんの早期発見または診断補助に資するバイオマーカーの同定と、それらの病態との関連性を検討します。また、miRNA情報と同一人物の遺伝子情報を統合し、世界に先駆けてmiRNAに関する量的形質解析データベースの構築・公開を行います。さらに、疾患マーカーとして同定されたmiRNAとその輸送分子とされるエクソソーム(細胞外小胞体)分泌との関係を分子生物学的に検討し、マーカーmiRNAと疾患との関係について考察します。

5.本研究に使用する情報

  • 血中miRNA発現情報
  • 遺伝子解析情報
  • 診療情報(病名、生年月日、性別、身長、体重、発症時年齢、服薬情報、既往症、家系、体重・血圧・脈拍、認知機能検査データ(CDR・MMSE・FAB・ADAS-cog)、脳神経画像データ(MRI・SPECT・Functional MRI・FDG-PET・アミロイドPET)、血液検査データ、脳脊髄液検査データ)

6.本研究の方法

バイオバンクおよび共同研究機関(国立がん研究センター)において蓄積された日本人患者群/対照群のmiRNAデータを活用し、様々な数理アルゴリズムによる最適な未報告のがんおよび認知症等のmiRNAマーカーセットを探索します。当センターでの研究は、認知症を対象とし、アルツハイマー型やレビー小体型等の異なる認知症病型間の判別・予測をするマーカーセットの同定を目指します。必要に応じて異なるサンプル群(血清)を用いた性能検証を行い、検出されたデータの確認を実施し、マーカーとして有意性を調べます(血清は東レ先端融合研究所に送付され、解析に供される。提供する情報は病名のみ)。さらに、miRNAの輸送体の一つである血中エクソソームの疾患特異的な性状について研究を行います。疾患関連miRNAとエクソソーム分泌との関係を分子生物学的に明らかにすることで、miRNAと病気の関係が明らかになる可能性があります。

一方、当センターが保有するmiRNA情報と遺伝子情報を統合することで、量的形質解析データベースを構築します。また、このデータベースを活用するためのプログラム、インターフェイス等を作成します。

7.研究期間

2020年10月8日~2022年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

当センターのバイオバンク事業に同意し、本事業に登録された者のうち、認知症もしくは軽度認知障害と診断された患者および認知機能正常者を対象とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

バイオバンクに保管されている匿名化された既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文投稿などを通じて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究で使用する上記5.に記載の情報は、バイオバンクから分譲を受けます。分譲される情報に含まれる個人を特定する事項(氏名、生年月日、住所、病院ID等)は、バイオバンクの有する匿名化システムによって削除され、新たな符号が付されます。分譲以降はこの符号で管理されます。新たな符号と個人を結びつける対応表は、当センターの定める「保有する個人情報の保護に関する規程」に基づき、当センターのメディカルゲノムセンターの個人情報保護管理者が厳格に守秘します。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

研究の資料・データ等は論、文等発表後10年間、メディカルゲノムセンターにて施錠保管されます。保管期間満了後は、文書等印刷物はシュレッダー等を用いて破断、電子情報については、初期化あるいは物理的に破断後に廃棄いたします。検証等でバイオバンク試料を用いた場合は、解析データ取得後5年間保存し、その後オートクレーブ等の滅菌処理をして破棄します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

  • 研究資金:国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費(20-10)
  • 利益相反:本研究では、東レ株式会社と共同研究を実施するため、利益相反が生じるが、国立長寿医療研究センターの利益相反行為防止規定を遵守し適正に実施します。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に対する問い合わせは下部に記載のお問い合わせ先において随時受け付けます。本研究は、当該被験者が識別される保有する個人情報はございませんので、保有する個人情報についての開示は行っておりません

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究所/メディカルゲノムセンター

研究所長/メディカルゲノムセンター長 新飯田 俊平

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)