ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1447-2
国立長寿医療研究センター老化疫学研究部では、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2023年3月10日
記
「NILS-LSAデータを用いた睡眠と食事からのたんぱく質・アミノ酸摂取が認知機能に及ぼす影響に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1447-2)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
味の素株式会社 バイオ・ファイン研究所 上席研究員 今泉 明
睡眠障害は脳神経基盤の障害を介して認知症の発症リスクを高めることが報告されています。近年、トリプトファンやグリシンなどの一部のアミノ酸は睡眠の質を高める可能性が報告されており、トリプトファンについては記憶力改善効果についても報告されています。
本研究では、たんぱく質、アミノ酸摂取と睡眠に着目し、地域在住中高年者において食事由来のたんぱく質およびアミノ酸摂取量と睡眠が認知機能の縦断的変化に与える影響を明らかにすることを目的とします。
*本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
初年度は、睡眠に関する指標と認知機能に関連があるかを縦断的に明らかにします。また2年目は両者の関連における食事中アミノ酸摂取量の関わりについて縦断的に検討します。2~4年目は、疾患保有や生活習慣要因の違いにより、アミノ酸摂取量と認知機能の関連性が異なる可能性があるため、背景要因を考慮した多角的な検討を行います。
2020年9月28日 ~ 2024年3月31日
NILS-LSA第1次調査から第9次調査(1997年~2022年)に参加された40歳以上の男女のうち、栄養や睡眠、認知機能に関するデータに欠損の無い約3,000名を解析対象者とします。
NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は匿名化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。
本研究でのNILS-LSAデータの保管および匿名化データを活用した解析は全て、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で実施し、一切の個人情報および匿名化データは味の素株式会社に提供しないため、味の素株式会社での個人情報流出はありません。
また、研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
対象者の方ご自身の検査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
本掲示により研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿等を通して発表します。また、研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。
他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
NILS-LSAの情報と試料は匿名化した状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。また一切の個人情報および匿名化データは味の素株式会社へ提供しませんので、味の素株式会社に個人情報等が流出することはありません。
研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
本研究で試料は用いません。本研究で利用する全てのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。また、本研究で利用する匿名化されたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。
NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。ただし本研究は、味の素株式会社と国立長寿医療研究センターとの共同研究のため、味の素株式会社から国立長寿医療研究センターへ必要経費として納入された共同研究費に加え、長寿医療研究開発費も一部研究に用います。
味の素株式会社と、国立長寿医療研究センターに所属する研究者の間に生じる利益相反については、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。
本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
長期縦断疫学調査センター
老化疫学研究部 部長 大塚 礼
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)