ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1444
国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。なお、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
この度、東京都健康長寿医療センター研究所が中心となって行っている「健康長寿研究(SONIC)」と共同して、国立長寿医療研究センターにおいて「地域在住高齢者のパーソナリティと食品摂取との関連及び健康アウトカムへの経路の検討 -SONIC及びNILS-LSAの研究結果の比較から―」を実施することとなりましたので、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に基づき、研究実施の情報公開をいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2020年9月16日
記
「地域在住高齢者のパーソナリティと食品摂取との関連及び健康アウトカムへの経路の検討 -SONIC及びNILS-LSAの研究結果の比較から-」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1444)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
西田 裕紀子(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 コホート連携推進研究室 室長)
増井 幸恵(本研究におけるSONIC責任者:東京都健康長寿医療センター 研究所 福祉と生活ケア研究チーム 研究員)
吉田 祐子(東京都健康長寿医療センター 研究所 福祉と生活ケア研究チーム 研究員)
大塚 礼(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 室長)
中川 威(国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老年社会科学研究部 社会参加・社会支援研究室 室長)
パーソナリティとは、思考や行動の一貫したパターンを説明する心理特性のことです。海外では、パーソナリティ(神経症傾向、外向性、開放性、調和性、誠実性)が食品摂取行動と関連することが報告されています。また、健康的な食品摂取は認知機能や運動機能の維持に影響を及ぼすことが知られており、日本人高齢者の健康長寿を達成するアプローチのひとつとして、個人のパーソナリティが食品摂取にどのように影響を及ぼし、心身の健康とかかわるかを明らかにすることは重要です。
本研究は、地域在住高齢者のパーソナリティと習慣的な食品摂取および健康アウトカムとの関連を明らかにすることを目的とします。その研究成果は、「よい食事習慣」を形成するために、高齢者のパーソナリティを考慮してどのように支援すればよいかといった、臨床場面における生活指導を考える上での一助となることが期待されます。
本研究では、愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民からの無作為抽出者を対象としたNILS-LSAの第2次から第7次調査までの参加者(60歳以上)において、(1)パーソナリティと食品摂取との関係性、(2)パーソナリティと食品摂取と健康指標の三者の関係性について解析します。その際、兵庫県(伊丹市、朝来市)、東京都(板橋区、西多摩地区:檜原村、奥多摩町、日の出町)に在住し、2010年時に69歳から71歳までであった者全員を対象とした、SONICと共同して研究を進め、各々のデータを用いた解析の結果を比較検討するとともに、NILS-LSAとSONICのデータを統合した解析を行い、より頑健な科学的証拠を見出すことを目指します。
*本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
2020年9月16日~2025年3月31日
NILS-LSAおよびSONICに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は匿名化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また、研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
対象者の方ご自身の検査結果が、本研究に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により本研究に関する情報公開といたします。本研究で得られた研究結果は、国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿、また、研究成果の内容によってはホームページ掲載を通して発表します。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
NILS-LSAの情報と試料は、匿名化した状態で保管・解析しております。なお、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない第三者が保管しております。SONICについても同様であり、対応表は、東京都健康長寿医療センター研究所内のSONICに直接関わらない第三者が保管しております。
解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また、研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
本研究で試料は用いません。本研究で利用するすべてのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。SONICの情報についても同様であり、外部からのアクセスが不可能な東京都健康長寿医療センター研究所内のパスワード管理されたサーバ内で保管されます。
また、NILS-LSAとSONICの結合データは、国立長寿医療研究センターおよび東京都健康長寿医療センター研究所内の、外部からのアクセスが不可能なパスワード管理されたサーバ内に保管します。本研究で利用する匿名化されたデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、当該研究に用いたすべての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。
NILS-LSAのすべての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。SONICのすべての情報・試料は、東京都健康長寿医療センター研究所の資金や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集されています。本研究は、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係は無く、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。
本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 長期縦断疫学調査センター
NILS-LSA活用研究室長 大塚 礼
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)