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倫理・利益相反委員会受付番号No.1432

「膝関節術後におけるX線撮影の検討(倫理・利益相反委員会受付番号No.1432)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 放射線診療部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年10月7日

1.研究課題名

「膝関節術後におけるX線撮影の検討」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1432)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立長寿医療研究センター 放射線診療部 北野 翔馬

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センター 放射線診療部 塩野谷 芳彦
同上 堀川 良太
同上 清水 裕也
同上 渡邊 裕文
同上 鈴木 進太郎

4.本研究の意義、目的

近年、人工膝関節置換術を行う件数は増加しつつあります。人工膝関節置換後の正面臥位X線撮影の評価には膝に挿入された人工膝関節のうち、下腿側の脛骨に挿入されたプレート(脛骨コンポーネントのベースプレート)周辺の骨量低下などの骨変化をとらえるのが大切です。そのためには、X線を脛骨コンポーネントのベースプレートへ接線入射する必要がありますが、脛骨には後傾角があり、その角度には個人差があるため、正確に接線入射することは容易ではなく、技師間差が生じ、経過観察の際に再現性がよくありませんでした。そのため、脛骨の後傾角を測定することで、より正確な撮影ができるように検討するものです。

5.本研究に使用する情報

電子カルテに記載・保存されている診療情報および画像情報のうち、以下の情報を取得・使用します。

  • 膝関節X-P画像
  • X-P撮影時の年齢と撮影日
  • 患者ID、氏名、性別
  • 人工膝関節の種類と手術日

6.本研究の方法

  • 研究責任者および研究分担者により、対象者をリストアップし、人工膝関節の種類、脛骨後傾角、手術日をそれぞれ記録します。
  • 全体の脛骨後傾角の平均値・分布、人工膝関節種類別の脛骨後傾角の平均値・分布を算出し、膝関節正面X-P撮影時の参考となる値を求めます。

7.研究期間

2020年10月7日~2024年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

今回の研究で対象となる方は、2019年5月から2020年2月までの間に膝関節X-P検査を行った人工膝関節置換術後の方です。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報・検査画像の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、個人が特定される情報が公開されることもありません。

利益としては、再撮影が減ることによるX線被ばくの減少、経過観察時の評価性の向上が挙げられます。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表、論文投稿等にて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、診療情報(電子カルテ)および検査画像から上記5.の情報を抽出して使用いたします。抽出データは患者IDとは別の研究用IDに変換して保管します。研究辞退時対応のため、患者ID、氏名と研究用IDとの対応表を作成し、抽出データと対応表はそれぞれ別々の人間が別々の場所で管理します。

また、研究成果は学会や論文等で発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

抽出したデータおよび解析値を記録したデータは、患者IDを研究用IDに変換して、記憶媒体にて保管します。また、共同研究者による病名判定および研究辞退時の対応のため、患者IDと研究IDとの対応表を作成し、放射線診療部の研究担当者以外の者がファイルにパスワードを設定し、記憶媒体で保管します。外部記憶媒体は、それぞれ別々の施錠できる場所で保管し、鍵は研究担当者および対応表保管者が放射線診療部内の別々の場所で管理します。

研究に用いたデータは、研究終了後もしくは学会や論文発表等から10年間保管いたします。保存期間終了後は速やかに復元できないように削除します。

また、研究用のデータとは別に、臨床の膝関節撮影時に撮影の参考となるように脛骨後傾角データベースを作成し、膝関節撮影時に利用します。データベースはパスワードを設定した状態で電子カルテネットワーク上の放射線診療部関係者のみがアクセスできる領域に保存し、当該患者さんの膝関節撮影時にこの角度をもとに、X線管球の角度調整や膝を曲げるなど角度を調整し、膝関節正面撮影においてベースプレートに対して接線入射するように撮影を行える環境を整えます。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、既存のPC、解析ソフト等を用いて行う研究のため、機器購入等の費用が発生する予定はありません。また、企業・団体等から援助を受けることはありません。

本研究にかかわる研究者には、開示すべき利益相反に関する事項はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

下部に記載の本研究に関するお問い合わせ先にご連絡ください。担当者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
放射線診療部 北野 翔馬

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)