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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1421

倫理・利益相反委員会受付番号No.1421

「CRP値と血清抗体価を用いた肺炎リスクアセスメントの有効性の探索(倫理・利益相反委員会受付番号No.1421)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター バイオバンクでは、以下の人を対象とする医学系研究への試料・情報提供を実施します。
 本研究は、外部の研究者が国立長寿医療研究センターバイオバンクから試料・情報の提供を受け、解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センターバイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開し、オプトアウト(提供拒否)の機会を設けることが必要とされています。このお知らせをもってその機会とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 オプトアウトをはじめ本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年8月3日

  1. 研究課題名
    「CRP値と血清抗体価を用いた肺炎リスクアセスメントの有効性の探索」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1421)
     本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称および研究責任者の氏名
     新潟大学 竹中 彰治(医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野)
     国立長寿医療研究センター 德田 治彦(メディカルゲノムセンターバイオバンク)
  3. 研究分担者名
     新潟大学 野杁 由一郎(医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野)
     国立長寿医療研究センター 渡辺 浩(メディカルゲノムセンターバイオバンク)
  4. 本研究の意義、目的
     地域包括ケアシステムの確立が推進される中で、在宅高齢者の身体状態の変化を知るための評価手法が重要です。誤嚥性肺炎は、一度発症すると日常生活動作や摂食機能が低下し、全身の抵抗力低下やフレイルを起こし、再発を繰り返します。入退院の繰り返しは、医療費の増加として現れ、薬剤耐性(抗菌薬が効かなくなること)のリスクとなるとともに、支える家族の負担も増加します。本研究の目的は、訪問看護師が、高齢者の協力度に関係なく誤嚥性肺炎の危険性の進行を予知するための科学的な評価法を確立することです。これまでの看護師の評価方法は、経験に基づく事が多く、熟練度により“身体状態の気付き”に差が生じていました。本研究の意義は、看護師による誤嚥性肺炎の危険性の評価に科学的な根拠を持たせ、客観的な指標による実証結果を追加することで、医療機関の早期受診を促し、抗菌剤乱用の抑制と身体機能の早期回復が期待されます。
  5. 本研究に使用する情報
     血清(血漿)、細菌検査結果、CRP値、入院日、病気発症の経緯についてカルテ情報を収集します。
  6. 本研究の方法
    1. 国立長寿医療研究センターバイオバンクから新潟大学に匿名化された状態で提供された、誤嚥性肺炎の病名がついた患者もしくは肺炎球菌が検出された患者(CRP測定を行っている)の血清(血漿)と検診目的で病院を訪れた健常者(白血球数およびCRP値が正常)の血清(血漿)のCRP簡易易迅速診断キットによる測定を行います。
    2. 匿名化された上記の患者の細菌検査結果から、優位に存在した細菌の血清(血漿)抗体価測定を行います。
      ・CRP検査結果(病院実施)と簡易CRP測定法の相関解析とカットオフ値の設定を行います。
      ・優位に検出された細菌検査結果に対する血清抗体価の結果に基づき、血清抗体価が誤嚥性肺炎のリスク判定に有用かを解析します。
  7. 研究期間
     2020年8月3日~2023年3月31日
  8. 対象となる方・研究対象者として選定された理由
     国立長寿医療研究センターバイオバンクに保存されている血清(血漿)を提供した患者のうち、以下の方を対象とします。
    1. 誤嚥性肺炎の診断名のある患者
    2. 細菌検査により培養陽性の肺炎患者
    3. 健常者(白血球数およびCRP値が正常)
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
     国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用し、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  10. 研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
     ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 本研究に関する情報公開の方法
     本研究は、患者さんの血漿(血清)を用いて、CRP測定と口腔細菌もしくは肺炎球菌の抗体価測定を行い、在宅で行える簡便なリスク判定法の開発を目的としています。得られた知見は、学会・雑誌・メディア等を通じて発表しますが、公表する際には個人を特定できるような情報は一切使用しません。
  12. 研究計画書等の閲覧について
     他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
     本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクから上記5.に記載の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化された上で研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかがわかる対応表はバイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
     また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管および廃棄の方法
     国立長寿医療研究センターバイオバンクから新潟大学へ提供された匿名化された患者情報、血液検査結果などの各種資料および研究に用いられる情報に係る資料(実験ノートなど)は、外部と遮断されたコンピュータ中、もしくは施錠が可能な机の中で、10年間厳重に保管します。結果を取りまとめた後、不必要な診査要旨はシュレッダーにて廃棄処分を行います。また、学会発表等で公表する際には、個人を特定できるような情報は一切使用しません。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
     新潟大学は、科学研究費補助金(19H03958H)からの研究費を用いて研究を実施しますが、国立長寿医療研究センターバイオバンクは研究費を使用しません。また利害の衝突は一切ありません。
  16. 研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応
     本研究に関するご本人および家族関係者からの相談は随時対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

メディカルゲノムセンター

バイオバンク長 德田 治彦

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)