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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1417

倫理・利益相反委員会受付番号No.1417

「脳MRIによる超早期認知症発症リスク特定と高齢者の脳MRIデータバンクの構築(倫理・利益相反委員会受付番号No.1417)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部が保有する既存の試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部では、お預かりした試料・情報を将来の研究へ利用することに対する同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年10月2日

  1. 研究課題名
    「脳MRIによる超早期認知症発症リスク特定と高齢者の脳MRIデータバンクの構築」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1417)
     本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称および研究責任者の氏名
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長 島田 裕之
     熊本大学 大学院生命科学研究部(保) 准教授 米田 哲也
  3. 研究分担者名
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 室長 李 相侖
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 健康増進研究室 室長 土井 剛彦
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 裵 成琉
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 牧野 圭太郎
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 新海 陽平
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 千葉 一平
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 片山 脩
     国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 研究員 原田 健次
  4. 本研究の意義、目的
     本研究では、多様な磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging:MRI)データを用いて、アルツハイマー型認知症の発症に大きくかかわっている脳内のアミロイドβたんぱく質(Aβ)の蓄積具合を予測することを目的とします。また、日本人高齢者のMRIデータバンクを構築し、MRIデータを用いて認知症および要介護発症の予測モデルを構築することを目的とします。本研究の実施によって認知症の早期発見および介護予防のシステム創出を目指します。
  5. 本研究に使用する情報
     当センターにより構築された高齢者コホートである、National Center for Geriatrics and Gerontology-Study of Geriatric Syndrome(NCGG-SGS)の既存の認知機能検査データ、MRIデータ、認知症発症と要介護データ、年齢、性別、病歴等のアンケートデータを使用します。また、本研究のPADRE解析は、分担研究者である熊本大学の米田が行う予定であるため、解析時に必要に応じてMRIデータを共有します。当センターにかかるデータは、すでに倫理・利益相反委員会にて承認されている以下の課題にて得られたものになります。倫理・利益相反委員会における課題名(受付番号):認知症予防のためのポピュレーション・アプローチのシステム構築と効果検証(861-3)、前臨床期AD登録のための検査指標の妥当性検証(1021-6)、地域在住高齢者の包括的機能健診および認知症発症・新規要介護発生に関する研究(1067-3)、高齢者機能健診および認知症・要介護リスクに関する縦断研究(1249)、高齢者の身体・知的・社会活動参加による脳萎縮と認知症発症に関する縦断疫学研究(1284)、自己管理活動促進プログラムの認知症発症抑制に対する効果検証:ランダム化比較試験(1335)
  6. 本研究の方法
     上記5.の記載に該当する資料・情報を用いて、次の解析・検討を実施します。MRIデータの解析としては、脳容量測定(volumetric MRI:vMRI)、拡散テンソル画像(Diffusion tensor imaging:DTI)、安静時機能的MRI(resting state-functional MRI:rs-fMRI)、位相差強調画像化法(PhAse DiffeRence Enhanced imaging:PADRE)の解析を実施します。PADRE解析は、分担研究者である熊本大学の米田が行う予定であるため、解析時に必要に応じてMRIデータを共有します。また、PET検査による脳内Aβ値を解析します。これらの解析により得られたデータを使用してMRIによる脳内Aβの蓄積を予測する式を算出します。さらに、医療や介護レセプト情報を使用してMRIデータによる認知症および要介護発症を予測するためのモデルを作成します。
  7. 研究期間
     2020年10月2日~2025年3月31日
  8. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
     NCGG-SGSに登録があり、MRIデータのある60歳以上の高齢者約8,000名を対象とします。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
     国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部に収集された既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性はありません。また、対象者個人に対する直接の利益はありませんが、研究全体として医学の発展に貢献するものと考えられます。
  10. 研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
     ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。辞退の意思表明は、研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 本研究に関する情報公開の方法
     この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果は、論文投稿・学会発表・報告書・マスメディアといった媒体を介して公開予定です。
  12. 研究計画書等の閲覧について
     他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
     解析対象となるデータは匿名化されており、解析時において個々の対象者判別は不可能な状態になっています。したがって、本研究に伴う解析により対象者個人に不利益が生じることはありません。匿名化は対象者個別のIDにより実施され、研究に直接関与しない特定の個人情報管理者を別途設定し、個人が特定される情報と検査によって得られたデータを紐づけするため対応表を適切に管理します。また、研究結果などは学会や論文などにより発表されますが、対象者個人を特定できる情報を発表することはないため、発表に伴い対象者に不利益が生じることはありません。
     データ解析にあたり、必要に応じて分担研究者または専門業者への業務委託を行う場合がありますが、その際にも個人を特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管および廃棄の方法
     解析に使用するデータの保管責任者は、研究実施施設の研究責任者となります。個人名などの個人情報にかかる資料は、研究に直接関与しない特定の個人情報管理者が適切に保管および必要な際の廃棄を行います。取り扱うデータは電子媒体上で保管され、原則永久保存されます。データを保管している電子媒体は予防老年学研究部の耐火金庫内にて保管します。耐火金庫は2段階認証(暗証番号と鍵)が必要なものを用い、暗証番号管理は研究に携わらない第三者が行ないます。保管している電子化データの消失を防ぐために定期バックアップを実施します。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
     本研究にかかわる資金は、科学研究費補助金基盤研究A(研究代表者:島田 裕之)と長寿医療研究開発費から支出されます。それ以外に申告すべき利益相反情報はありませんし、本研究の計画・実施・報告において、研究の結果および結果の解釈に影響を及ぼすような「起こり得る利益の衝突」は適切に管理されますので、研究の実施が対象者の権利・利益を損ねることはございません。なお、本研究の結果に基づいて、特許等の知的所有権が生じた場合は、研究者あるいは研究機関がその知的所有権を持つことになります。
  16. 研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応
     本研究のことでわからないこと、不安なこと、もっと詳しく知りたいことなどがある場合には、下部に記載のお問い合わせ先にご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

予防老年学研究部 長寿コホート研究室

研究問い合わせ係

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-45-5639(平日10時~12時、13時~16時)