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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1344

倫理・利益相反委員会受付番号No.1344

「ポリファーマシーにおける薬物有害事象発生パターン認識プログラムの開発に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1344)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 薬剤部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテ)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年5月28日

  1. 研究課題名
    「ポリファーマシーにおける薬物有害事象発生パターン認識プログラムの開発に関する研究」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No1344)
     本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称および研究責任者の氏名
     国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 薬剤部 溝神 文博
  3. 研究分担者名
     名城大学 理工学部情報工学科 亀谷 由隆
  4. 本研究の意義、目的
     近年高齢者において、ポリファーマシー1)(薬剤のあらゆる不適切な問題)が問題となっています。これらの文献調査および患者背景の解析に加え、機械学習を活用することで、薬物有害事象2)の評価の確立につながるのではないかと考えました。複雑な薬剤起因性老年症候群3)の評価方法を確立できれば、薬物療法の安全性に大きく貢献できると考えます。本研究は、国立長寿医療研究センターのカルテ情報から収集した情報をもとに、ポリファーマシー患者における薬物有害事象発生パターン認識プログラムの開発を目的としています。
  • 1)ポリファーマシー:「poly」+「pharmacy」で多くの薬を示す造語が由来。薬剤のあらゆる不適切な問題。
  • 2)薬物有害事象:治験薬や医薬品などの薬物を投与された被験者・患者に生じる、薬物の投与と時間的に関連した、好ましくないまたは意図しないあらゆる医療上の徴候・症状。
  • 3)薬剤起因性老年症候群:薬剤が原因で起こる老年症候群(加齢によって老化が進行し、身体的および精神的機能の低下により起こる症候)。
  1. 本研究に使用する情報
     該当する患者さんの電子カルテ情報より、以下の情報を抽出します。
     診断名・性別・年齢・服用薬剤名・服用薬剤の種類および用法用量・服用回数・自己管理の有無・服薬管理方法・基本チェックリスト(フレイル)・配偶者の有無・同居人の有無・介護認定・要介護度・Barthel index、薬物有害事象名、薬物有害事象のGrade
  2. 本研究の方法
     対象期間内において当センターポリファーマシーチームで対応した患者さんの薬物有害事象に関する詳細なデータをカルテ情報から調査させて頂きます。
  3. 研究期間
     2020年5月28日~2021年3月31日
  4. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
     2016年9月1日から2019年8月31日の間に当センターの入院患者で使用薬剤の数量に関わらずポリファーマシー状態(薬剤のあらゆる不適切な問題)にあり、ポリファーマシーチームによるカンファレンスを行った方が対象となります。
  5. 研究対象者に生じる負担ならびに予測されるリスクおよび利益
     既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  6. 研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
     ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載してあります連絡先までお問い合わせください。
     また、名城大学に個人が特定できない情報をデータとして提供しますが、同意いただけない場合は提供しません。研究期間の途中であっても申し出は可能です。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  7. 研究に関する情報公開の方法
     本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表・論文にて行う予定でおります。
  8. 研究計画書等の閲覧について
     他の研究対象者等の個人情報等の保護および当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載してあります連絡先までお問い合わせください。
  9. 個人情報等の取扱い
     本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所(ケースにより・患者ID番号)など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
     また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。また、当施設のデータを含め、名城大学で解析を致しますが、解析データの利用は主任研究者・研究分担者に限ります。
  10. 試料・情報の保管および廃棄の方法
     名城大学へのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。患者情報はすべて国立長寿医療研究センター内で研究対象者のデータから氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号または番号をつけて匿名化され、名城大学に送付される臨床情報には個人を同定できる情報は記載されません。解析を行う際には収集データのみを参照し、解析を担当する者が個人を同定できる情報を取り扱うことはありません。
     識別コードと患者を連結する対応表は、研究に関係しない第三者が施錠可能な書庫に保管します。情報提供の記録は研究計画書をもって代用とし、研究終了後、10年間保存し、紙媒体はシュレッダーで、USB等の電子媒体は物理的に廃棄します。
  11. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
     研究の資金源/利益相反:なし
  12. 研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応
     下部に記載のお問い合わせ先にその旨を伝えて頂き、内容に応じて適切に対処させていただきます。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 薬剤部 薬剤師 溝神 文博

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)