本文へ移動

 

文字サイズ

ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1333-2

倫理・利益相反委員会受付番号No.1333-2

「グリア細胞を標的とした新規PETリガンドの開発における剖検脳組織を用いた評価(倫理・利益相反委員会受付番号No.1333-2)」:人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 脳機能画像診断開発部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、新潟大学脳研究所病理学分野において剖検により採取され、管理されている凍結脳組織を用いて行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2021年9月3日

1.研究課題名

「グリア細胞を標的とした新規PETリガンドの開発における剖検脳組織を用いた評価」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1333-2)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

国立長寿医療研究センター 脳機能画像診断開発部 副部長 木村泰之

3.研究分担者名

新潟大学脳研究所 病理学分野 教授 柿田明美
新潟大学脳研究所 病理学分野 助教 他田真理

4.本研究の意義、目的

本研究の目的は、アルツハイマー病をはじめとする脳神経が変性していく病気の状態に深く関わっている、グリア細胞に発現する分子にくっつく放射性薬剤を開発し、新しい治療薬の開発に役立つ新たな指標を創出することです。
グリア細胞に発現する分子には種差があるため、実験動物を用いた評価のみでは不十分であり、健康ながら亡くなられた方やご病気をお持ちで亡くなられた方から得られた試料を用いて評価をする必要があります。
本研究では、剖検脳組織を用いて、放射性薬剤の結合評価を実施し、同組織における免疫染色像と比較検討することで、その有用性を明らかにします。

5.本研究に使用する情報

脳組織とその所見、症例番号、年齢、性別、病歴に関する情報(診断、発病期間、治療経過、処方歴)

6.本研究の方法

本研究では、新潟大学脳研究所病理学分野より脳組織と付随する臨床情報の提供を受け、放射性薬剤を用いて、その脳組織への結合とその分布を評価します。また、免疫染色も行い放射性薬剤による結果と比較検討します。

7.研究期間

2020年3月23日 ~ 2023年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

研究対象となる方は、故人で剖検を受けられ、その脳組織が新潟大学脳研究所病理学分野で管理されている方の中から、臨床病理学的に診断が確定している健常者、アルツハイマー病患者、てんかん患者、シヌクレオパシー患者(パーキンソン病やレビー小体型認知症、多系統萎縮症などαシヌクレインの脳への蓄積を主体とする疾患)を性別、年齢をできるだけ合わせてそれぞれ10例を選定します。これらの方々の内、ご病気をお持ちだった方は、脳組織にグリア細胞が多く集まっていることがわかっております。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

既存の脳組織と診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人およびそのご遺族に対する直接の利益も想定されません。一方、アルツハイマー病をはじめとする脳神経が変性していく病気の状態に深く関わっている、グリア細胞に発現する分子にくっつく放射性薬剤を開発できれば、新しい治療薬の開発に役立つ指標となり、社会に大きく貢献すると考えらます。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

研究対象となる方のご遺族において、研究対象となる方の脳組織と診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から研究対象となる方にかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文発表などにて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究の対象となる方の脳組織と診療情報には、剖検時にすでに患者名等の個人情報とは関係のない症例番号が付されています。個人情報と症例番号の対応表は、新潟大学脳研究所病理学分野のスタッフのみがアクセス可能なデータベース(外部から遮断された専用コンピュータで、アクセスにはスタッフ個別の認証が必要なもの)でのみ確認することができ、それ以外の者に個人を特定できる情報が漏洩しないよう管理しています。本研究においては、国立長寿医療研究センターに提供される情報は、脳組織所見、症例番号、年齢、性別、病歴に関する情報(診断、発病期間、治療経過、処方歴)のみであり、個人を特定できる情報は含みません。提供された情報は、当センターにおいて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも研究の対象となられた方を特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

試料・情報の提供に関する記録は、新潟大学脳研究所病理学分野および国立長寿医療研究センター脳機能画像診断開発部にて、当該論文等の発表後10年間まで保管します。匿名化された研究データについては、国立長寿医療研究センター脳機能画像診断開発部のコンピュータおよびバックアップ用記憶媒体に当該論文等の発表後10年間まで保管します。匿名化されたデータと個人の識別情報との対応表については、新潟大学脳研究所病理学分野にて、パスワードを設定したファイルとして管理し、外部と接続できないコンピュータで厳重に取り扱います。保管期間満了後は、専門家とも相談しながら保存媒体ごとに安全な形でデータを廃棄します。試料は、混合や盗難、紛失等が起こらないように、本研究の関係者のみがアクセスできる国立長寿医療研究センター脳機能画像診断開発部の冷蔵庫、冷凍庫にて保管し、使われなかった試料は、新潟大学脳研究所病理学分野に研究終了後に返還します。オートラジオグラフィーや免疫染色に使用した試料は、当該論文等の発表後5年間まで保管し、保管期間満了後は、放射性廃棄物または医療廃棄物として廃棄します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は日本学術振興会科学研究費補助金、同基金、新潟大学脳研究所共同研究費によって行われ、研究に係る利益相反は生じません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

国立長寿医療研究センター 脳機能画像診断開発部 木村泰之 および 新潟大学脳研究所 病理学分野 柿田明美 にて対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
脳機能画像診断開発部 副部長 木村泰之
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)

 

新潟大学脳研究所
病理学分野 教授 柿田明美
〒951-8510 新潟市中央区旭町通1-757
電話:025-227-0673