倫理・利益相反委員会受付番号No.1316
「123I-IMP脳血流画像を用いた、DLB(dementia with Lewy bodies:レビー小体型認知症)とAD(Alzheimer's Disease:アルツハイマー型認知症)鑑別のためのCingulate Island Sign (CIS)の検討(倫理・利益相反委員会受付番号No.1316)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター放射線診療部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
この研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2019年12月18日
記
- 研究課題名
「123I-IMP脳血流画像を用いた、DLB(dementia with Lewy bodies:レビー小体型認知症)とAD(Alzheimer's Disease:アルツハイマー型認知症)鑑別のためのCingulate Island Sign (CIS)の検討」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1316)
この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
- 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
国立長寿医療研究センター 脳機能画像診断開発部 深谷直彦
- 研究分担者名
国立長寿医療研究センター 放射線診療部 加藤隆司 竹中章倫 清水裕也
- 当該研究の意義、目的
18F-FDGや99mTc-ECDで確立されているアルツハイマー型認知症(AD)とレビー小体型認知症(DLB)とを鑑別するためのCingulate Island Sign (CIS)について、123I-IMPで同様の鑑別ができないか既存資料・情報を用いて検討するものです
- 研究に使用する情報
電子カルテに記載・保存されている診療情報及び画像情報のうち、以下の情報を取得・使用します。
・病名(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、その他)とその診断を裏付けるカルテ記載情報
・123I-IMP脳血流シンチグラフィー、123I-MIBG心臓交感神経シンチグラフィー、123I-FP-CIT(商品名:DaTスキャン)脳ドーパミントランスポータシンチグラフィー、脳アミロイドPET各検査の検査日及び結果
・123I-IMP検査画像と解析値、検査時の年齢
・性別
- 当該研究の方法
① 主任研究者及び分担研究者のうちデータ解析担当者により、対象者をリストアップ、もの忘れセンターデータベースより臨床診断を確認、123I-IMP以外の核医学検査の読影結果(123I-MIBGにおいてはH/M比、123I-FP-CITにおいてはSBR値も含む)と共に記録する。
② 研究分担者のうち医師2名により、もの忘れセンターデータベースに登録の臨床診断が相違ないかカルテ等を用いて判断する。
③ ②と123I-IMP以外の核医学検査結果より、上記選択基準を満たすADとDLB症例を抽出する。
④ 123I-IMP画像を統計画像解析ソフトによりROIを設定して解析値を取得する。(3)で分類した症例結果を元に解析値を症例ごとに分け統計解析などによりADとDLBで解析値に差が出るのか、また新たなROIを設定するなどしてADとDLBを区別する新たな指標を作成できないか、性差、年齢差はあるかなどROC解析等で検討する。
- 研究期間
2019年12月18日 ~ 2023年3月31日
- 対象となる患者様・研究対象者として選定された理由
今回の研究で対象となる方は、2010年8月から2015年12月の間に123I-IMP脳血流検査を行っており、アルツハイマー型認知症もしくはレビー小体型認知症の診断がついている検査当時60-89歳の方で、123I-IMP脳血流検査の前後1年以内に123I-MIBG心筋交感神経シンチグラフィーもしくは123I-FP-CIT(DaTスキャン)脳ドーパミントランスポーターシンチグラフィーのどちらかまたは両方を行っている方。
- 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
既存の診療情報・検査画像の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。個人が特定される情報が公開されることもありません。また、対象者個人に対して直接の利益はありませんが、今後の認知症診断に有益な解析方法を提案できる可能性があります。
- 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
対象者ご本人の診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から対象者ご本人の情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。対象者ご本人だけでなく、ご家族等関係者の削除依頼でも対応いたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
- 研究に関する情報公開の方法
本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表、論文投稿にて行う予定でおります。
- 研究計画書等の閲覧について
他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- 個人情報等の取扱い
この研究では、診療情報(電子カルテ)及び検査画像より上記5.の情報を抽出して使用いたします。抽出データは患者IDとは別の研究用IDに変換して保管します。病名判定及び研究辞退時対応のため、院内ID、氏名と研究用IDとの対応表を作成し、抽出データと対応表はそれぞれ別々の人間が別々の場所で管理します。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者様を特定できるような内容を含むことはございません。
- 情報の保管及び廃棄の方法
抽出したデータ及び解析値を記録したデータは、患者IDを研究用IDに変換して、記憶媒体にて保管します。また、共同研究者による病名判定及び研究辞退時の対応のため、患者IDと研究IDとの対応表を作成し、放射線診療部の研究担当者以外の者がファイルにパスワードを設定し、記憶媒体で保管します。外部記憶媒体は、それぞれ別々の施錠できる場所で保管し、鍵は研究担当者及び対応表保管者が放射線診療部内の別々の場所で管理します。
全てのデータは研究終了後もしくは学会や論文発表から10年間保管いたします。保存期間終了後は速やかに復元できないように削除します。
- 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
本研究は既存のPC、解析ソフト等を用いて行う研究のため、機器購入等の費用が発生する予定はありません。また企業・団体等から援助を受けることはありません。
本研究に関わる研究者には、開示すべき利益相反に関する事項はありません。
- 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
以下の17.この研究に関するお問い合わせ先にご連絡ください。担当者が対応いたします。
- この研究に関するお問い合わせ先
担当者:国立長寿医療研究センター 放射線診療部 清水裕也
連絡先:TEL(0562)46-2311(代表)