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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1314

倫理・利益相反委員会受付番号No.1314

「日常生活の身体活動を用いた認知症発症の早期検知アプリケーション開発(倫理・利益相反委員会受付番号No.1314)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部が保有する既存の試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部ではお預かりした試料・情報を将来の研究へ利用することに対する同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。


2019年12月18日

  1. 研究課題名
    「日常生活の身体活動を用いた認知症発症の早期検知アプリケーション開発」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1314)
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
    国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長 島田 裕之
    富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社 事業本部 先端技術センター 
     シニアディレクター 山口 貴子
  3. 研究分担者名
    国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 室長 李 相侖
    国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 健康増進研究室 室長 土井 剛彦
    国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 長寿コホート研究室 
     研究員 裵 成琉  牧野 圭太郎  新海 陽平  千葉 一平  片山 脩  原田 健次
    富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社 事業本部 先端技術センター 
     シニアマネージャー 宮﨑 英治
    富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社 事業本部 先端技術センター 條 英昭  菊地 淑晃
  4. 当該研究の意義、目的
    認知症発症や認知機能低下の抑制を図るには早期からアプローチが重要です。そのために認知症を発症する前段階で早期に認知機能低下につながる徴候を判別する手法を確立することが有効です。しかし、認知機能低下を早期判別するために普段の生活の中で認知機能テストなどを継続して実施することは現実的ではありません。そこで、近年ではIoT技術の発展などにより、認知機能低下に付随して生じるとされる身体・心理・生活様式などの変化を生活の中で経時的に計測し、認知機能低下を早期に判別する試みが行なわれています。
    本研究では認知症の発症や認知機能低下と関連があるとされる身体活動に着目し、スマートフォンによる日常生活における身体活動の計測および認知症の発症につながる可能性のある特徴的な身体活動の低下を検知するためのアプリケーションを開発することを目的としています。時間経過による日常生活の身体活動変化を検討することで、認知症発症や要介護の認定に関連する可能性がある身体活動の変化を同定し、判別するアプリケーションを作成します。これにより、認知症の発症に特徴的な身体活動の変化を早期判別し、対象者に注意を促せる仕組みを構築することで認知症の発症を抑制する仕組みの実装を目指します。
  5. 当該研究の研究計画
    2015年〜2016年にかけて実施した高齢者機能健診に参加し、かつ活動記録手帳を配布された方を対象として、身体活動と認知症発症との関係を検討します。認知症発症に関連する可能性がある身体活動の変化が同定できたら、その変化をスマートフォンを用いた身体活動の計測から検知するためのアプリケーションを開発し、スマートフォンへの実装を図ります。
  6. 研究に使用する情報
    本研究には2015年〜2016年にかけて実施した高齢者機能健診に参加いただき、かつ活動記録手帳を配布された方を対象としています。使用するデータは身体活動データ、個人背景要因(年齢、性別、身長、体重、教育歴、iADL、主観的健康感、病歴)、認知機能、イベントの発生(認知症の発症、要介護認定の発生、死亡)を利用します。
  7. 研究期間
    2019年12月18日 ~ 2021年3月31日
    (全体研究期間 2019年12月18日 ~ 2021年3月31日)
  8. 対象となる方・研究対象者として選定された理由
    本研究には2015年〜2016年にかけて実施した高齢者機能健診に参加いただき、かつ活動記録手帳を配布された方を対象としています。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部に収集された既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性はありません。また、対象者個人に対する直接の利益はありません。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    ご自身の試料・情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、17項に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。辞退の意思表明は研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果からご本人のデータを削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。
    研究結果は論文・学会発表・報告書・マスメディアといった媒体を介して公開予定です。研究結果の公開で対象者本人の情報を公開することは無いので、発表に伴う不利益が生じることは有りません。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17項に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
    解析対象となるデータは匿名化されており、解析時において個々の対象者判別は不可能な状態になっています。したがって、本研究に伴う解析により対象者個人に不利益が生じることはありません。匿名化は対象者個別のIDにより実施され、研究に直接関与しない特定の個人情報管理者を別途設定し、個人が特定される情報と検査によって得られたデータを紐づけするため対応表を適切に管理します。また、本研究は富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社との共同研究であるため、データ解析時に必要に応じて解析データを共有することがあります。ただし、データ共有は、個人が判別できる対応表は提供せず、匿名化済データのみの共有となります。したがって、富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社とのデータ共有および同社が実施するデータ解析により個人が特定され、対象者に不利益が生じることはありません。
    また、研究結果などは学会や論文などにより発表されますが、対象者個人を特定できる情報を発表することはないため、発表に伴い対象者に不利益が生じることはありません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    解析に使用するデータの保管責任者は研究実施施設の研究責任者であり、それぞれ島田裕之(長寿医療研究センター)と山口貴子(富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社)となります。個人名などの個人情報にかかる資料は、研究に直接関与しない特定の個人情報管理者が適切に保管及び必要な際の廃棄を行います。取り扱うデータは電子媒体上で保管され、原則永久保存されます。データを保管している電子媒体は予防老年学研究部の耐火金庫内にて保管します。耐火金庫は2段階認証(暗証番号と鍵)が必要なものを用い、暗証番号管理は研究に携わらない第三者が行ないます。保管している電子化データの消失を防ぐために定期バックアップを実施します。共同研究先である富士通コネクテッドテクノロジーズに対するデータ提供には個人情報保護および本目的以外へのデータ利用を禁止する協定のもとに実施されます。
    対象者からデータ利用の辞退申し入れに対しては随時対応し、申し入れが合った時点において解析から除外します。ただし、すでに論文や学会などで発表した結果については遡って解析データから削除することができないことがあります。また、保管している電子媒体を廃棄する必要が生じた場合は記録メディア全体の上書きによるデータ消去を実施したのち、物理的に破壊してから廃棄します。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    本研究に関わる資金は、長寿医療研究開発費(主任研究者:李相侖)、富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社からの共同研究費が支出されます。また、富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社からアプリケーションの開発に関わる機材(スマートフォン)の提供を受けて実施します。
    本研究に関わる利益相反状況は、利益相反に関する委員会で審査を受け、承認を受けています。本研究の計画・実施・報告において、研究の結果及び結果の解釈に影響を及ぼすような「起こり得る利益の衝突」は適切に管理されており、研究の実施が対象者の権利・利益を損ねることはありません。なお、本研究の結果に基づいて、特許等の知的所有権が生じた場合は、研究者あるいは研究機関がその知的所有権を持つことになります。
  16. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    本研究に関するご不明点などがございましたら、17項に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立長寿医療研究センター 認知症検知アプリケーション開発担当
    電話:0562-45-5639(月〜金:受付時間10:00〜16:00)