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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1282

倫理・利益相反委員会受付番号No.1282

「ヒト脳脊髄液(CSF)中の高シナプス毒性タウオリゴマーの定量的解析研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1282)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター 治療薬探索研究部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2019年11月11日

  1. 研究課題名
    「ヒト脳脊髄液(CSF)中の高シナプス毒性タウオリゴマーの定量的解析研究」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1282)
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
    国立長寿医療研究センター 治療薬探索研究部 部長 河合 昭好
  3. 研究分担者名
    国立長寿医療研究センター アルツハイマー病研究部 室長 木村 哲也
  4. 当該研究の意義、目的
    高度に高齢化社会の進む日本において認知症は460万人とされ、その予備軍を含めると800万人とされています。認知症のうち、約半分から3分の2はアルツハイマー病です。アルツハイマー病の治療薬としてコリン・エステラーゼ阻害薬などがすでに臨床において使用されているものの根本的な治療薬ではなく、その開発が待たれています。その為にアルツハイマー病の診断の確立は最重要課題の一つです。本研究は、アルツハイマー病(AD)の進行に伴う脳脊髄液中の強いシナプス毒性を有する新規タウオリゴマー(タウオリゴマー)の定量的観察を行うことを目的としています。タウオリゴマーによるシナプス毒性の発現はグルタミン酸系受容体への結合が引き金となることから、この結合を利用した新規タウオリゴマーの高感度かつ定量的解析法を用い、認知機能の低下したAD患者由来の脳脊髄液と認知機能の低下がみられない方の脳脊髄液中の新規タウオリゴマーを解析することにより、アルツハイマー病の診断ができないかを検証します。
  5. 研究に使用する試料・情報
    臨床情報(神経心理テスト(MMSE)の結果、血液及び脳脊髄液検査データ)、脳脊髄液中のタウオリゴマー量
  6. 当該研究の方法
    新規タウオリゴマーの高感度かつ定量的な解析法を用い、まずMMSEが低くADと判断された患者さんから採取した脳脊髄液15検体中にタウオリゴマーが存在すること、又MMSEが高くADと判断されていない方から採取した脳脊髄液15検体中にはタウオリゴマーが存在しないことを確認します。
  7. 研究期間
    2019年11月11日~2020年3月31日
  8. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
    バイオバンクに登録された方で、脳脊髄液を採取された方より臨床情報を参照して選定します。
  9. 研究対象者及びそのご家族に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、またプライバシー保護に関する一般的な注意にも十分配慮の上で研究を遂行することとするため、研究対象者及びそのご家族への負担や不利益が生じる可能性はありません。研究対象者及びご家族に直接的な利益はありませんが、アルツハイマー病発症機構の理解に大きく貢献すると期待されます。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    ご自身の試料・情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会、学術雑誌等にて行う予定でおります。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
    この研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクより5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、個人情報は匿名化されたうえで研究者により厳重に保護されます。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表はバイオバンク内に保有しています。
    また、研究の目的以外に本研究で得られたデータを使用しません。研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    国立長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された情報、及び匿名化された試料から得られた情報についてはパスワード等で制御された主任及び分担研究者のコンピューターに保存し、研究終了後10年間の保管期間満了後にコンピューターに保存してあるデータを復元できない様に消去し廃棄します。試料は混合や盗難、紛失等が生じないように十分に注意し、本研究関係者のみがアクセスできる冷凍庫、冷蔵庫に保管し、使用しなかった試料は研究期間終了後速やかに焼却処分にて廃棄します。試料・情報の提供に関する記録は研究計画書を主任研究者が研究終了後10年間保管することで代用します。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    本研究は国立長寿医療研究センター長寿医療研究開発費を研究資金とします。また、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反はありません。
  16. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    この研究にご相談等がありましたら、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立長寿医療研究センター 治療薬探索研究部 部長 河合 昭好
    〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
    Tel: 0562-44-5651(内線6501)
    Fax: 0562-87-1278