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倫理・利益相反委員会受付番号No.1278

「STAS-J評価を用いた患者と家族の不安およびコミュニケーションが処方に与える影響についての調査(倫理・利益相反委員会受付番号No.1278)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター(緩和ケア診療部)では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2019年9月11日

  1. 研究課題名
    STAS-J評価を用いた患者と家族の不安およびコミュニケーションが処方に与える影響についての調査
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1278)
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
    国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
    緩和ケア診療部  西川 満則
  3. 研究分担者名
    薬剤部  溝神 文博
  4. 当該研究の意義、目的
    昨今、ポリファーマシー*1は、単なる数の概念だけでなく、薬剤のあらゆる不適正問題を含む概念であり、厚生労働省の高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別))においてアドバンス・ケア・プランニング*2に関する考え方が反映され、患者さん・ご家族の意向を確認・尊重することが重要であることが示されています。しかし、アドバンス・ケア・プランニングにおけるポリファーマシーに関する報告は少ないのが現状です。そこで、国立長寿医療研究センターでのエンド・オブ・ライフケアチーム*3で対応した患者さんにおける、患者さん・ご家族へのケアの成果を評価する指標(Support Team Assessment Schedule 日本語版(STAS-J))の評価と薬の処方状況の変化について調査を行い、患者さん・ご家族の考え方がどのように薬の処方に反映しているかを調査することを目的としています。
    *1:ポリファーマシー:多くの薬を併用することで副作用や飲み間違い、残薬の発生などの悪影響が起きる状態のこと。
    *2:アドバンス・ケア・プランニング:人生の最終段階の医療・ケアについて、患者さん本人がご家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合うプロセス
    *3:エンド・オブ・ライフケアチーム:診断名、健康状態、年齢に関わらず、差し迫った死、あるいはいつかは来る死について考える人が、生が終わる時まで最善の生を生きることができるように支援する集まり
  5. 研究に使用する情報
    患者さんの背景(年齢、性別、生活環境、介護者の有無)、入院時処方薬、退院時処方薬と服用薬剤数および回数、STAS-J評価、バーセルインデックス、罹患病名
  6. 当該研究の方法
    過去の診療録から必要なデータを抽出し、研究に使用します(後ろ向き研究)。
  7. 研究期間
    2019年9月11日 ~ 2020年9月30日
  8. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
    2011年1月1日~2018年12月31日の間にエンド・オブ・ライフケアチームによる回診を行った入院患者さんのうち、入院時処方薬および退院時処方薬が明確に把握できる患者さんを対象としています。17.に記載されているお問い合わせ先に患者さんまたはご家族よりご連絡いただけますようお願いいたします。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    患者さんの診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から患者さん情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先に患者さんまたはご家族よりご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開についてはホームページ掲載・学会発表・論文投稿にて行う予定でおります。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
    この研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
    また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータ、対応表については薬剤部にて、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにシュレッダーにかけ、復元不能な状態にしてデータを廃棄いたします。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    本研究は、長寿医療研究開発費(19-31)の助成を受け実施しています。
    また、本研究に係る利益相反はございません。
  16. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    他の研究対象者等の個人情報等の保護の範囲内で当該研究について相談に応じます。相談を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
    緩和ケア診療部 西川 満則 TEL(0562)46-2311