倫理・利益相反委員会受付番号No.1264
「非がん疾患も対象に加えた倫理コンサルテーションチームの介入内容に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1264)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター EOLケアチーム(緩和ケア診療部)では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
本研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関する問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2020年5月27日
記
- 研究課題名
「非がん疾患も対象に加えた倫理コンサルテーションチームの介入内容に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No1264)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
- 研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 西川 満則(緩和ケア診療部)
- 研究分担者名(部署名)
なし
- 本研究の意義、目的
人生の最終段階の医療では、疾患を限定しない緩和ケアと、倫理的な判断が重要です。しかし、日本では、制度上、がん患者さんを中心に緩和ケアが推進されてきた経緯があるため、非がん疾患も対象に加えたチームによる倫理コンサルテーション(コンサルテーション=相談)の試みは少なく、倫理コンサルテーションの介入内容についての知見も少ない現状があります。
本研究の目的・意義は、非がん疾患も対象に加えた倫理コンサルテーションチームの介入内容を明らかにすることです。医学的な貢献としては、非がん疾患患者さんも対象に加えた倫理コンサルテーションチームの介入内容が明示されることで、同チームが普及し、ひいては、がん患者さんだけでなく非がん疾患患者さんも、本人の意向が尊重される、より倫理的な医療ケアを受けることができるようになります。
- 本研究に使用する情報・試料
患者さんの背景(年齢、性別)、病名、生命維持治療の選択等の倫理的事項に関するカルテ記録を用います。
- 本研究の方法
過去の診療録から必要なデータを抽出し、解析します。(後ろ向き研究)
- 研究期間
2020年5月27日~2021年3月31日
- 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
平成27年4月1日から平成30年3月31日までの3年間に、国立長寿医療研究センターに入院した患者さんのうち、主治医から依頼があり、倫理コンサルテーションチームが日常診療としてかかわらせていただいた患者さん。
- 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
- 研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
患者さん本人の診療情報について、ご自身やご家族が当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から患者さん本人にかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されている問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
- 研究に関する情報公開の方法
本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文投稿にて行う予定でおります。
- 研究計画書等の閲覧について
他の研究対象者等の個人情報等の保護および当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されている問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- 個人情報等の取扱い
本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
- 試料・情報の保管および廃棄の方法
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年または学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては緩和ケア診療部にて、対応表については研究に携わらない独立した担当者が、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにシュレッダーにかけ、復元不能な状態にしてデータを廃棄いたします。
- 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
本研究は、長寿医療研究開発費(19-31)により実施しています。本研究に係る利益相反はございません。
- 研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応
他の研究対象者等の個人情報等の保護の範囲内で当該研究について相談に応じます。相談を希望される場合には、下部に記載されている問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究に関する問い合わせ先
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
緩和ケア診療部 西川 満則
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)