倫理・利益相反委員会受付番号No.1251
「NILS-LSAデータを利用した地域在住女性における血管運動神経症状(VMS)に関する疫学研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1251)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室では、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした医学系研究を実施しております。
NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
この度、国立長寿医療研究センターとアステラス製薬株式会社との共同研究として「NILS-LSAデータを利用した地域在住女性における血管運動神経症状(VMS)に関する疫学研究」を実施することとなりましたので、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に基づき、研究実施の情報公開をいたします。
この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2019年7月1日
記
- 研究課題名:NILS-LSAデータを利用した地域在住女性における血管運動神経症状(VMS)に関する疫学研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1251)
この研究課題は、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
- 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室
室長 大塚 礼
アステラス製薬株式会社 メディカルアフェアーズ本部 メディカルサイエンス部
メディカル1グループ Medical Senior Manager 野澤 優美子
- 研究分担者名
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室
研究員 富田 真紀子 丹下 智香子
アステラス製薬株式会社 アドバンストインフォマティクス&アナリティクス室
Director 木村 友美
- 当該研究の意義、目的
更年期には血管運動神経症状(vasomotor symptoms:VMS、ほてり・のぼせ・手足の冷え・動悸・息切れなど)をはじめとする不定愁訴を認めることが多いとされていますが、一般女性における血管運動神経症状の頻度や、血管運動神経症状と睡眠障害や各種生活習慣との関連性はほとんど明らかではありません。
本研究では、地域から無作為に抽出された中高年女性における血管運動神経症状の頻度や、血管運動神経症状と睡眠障害や各種生活習慣との関連性を明らかにするものであり、血管運動神経症状を有する患者の生活上の負担や生活習慣の特徴が明らかになる予定です。これらの解析結果は、血管運動神経症状の治療や予防の方策を考える上での基盤となる基礎的データであり、本研究成果は将来の血管運動神経症状予防あるいは治療の一助となることが見込まれます。
- 当該研究の研究計画
愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第7次調査に参加した女性参加者(1,152名)の更年期障害に関するデータを用い、血管運動神経症状の頻度や、血管運動神経症状と関連する生活習慣を明らかにします。
解析は国立長寿医療研究センター内NILS-LSA活用研究室の所定のパソコンにて行います。また解析結果は、アステラス製薬株式会社と随時共有いたします。公衆衛生上意味のある結果が得られた場合は、東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 女性健康医学講座 寺内 公一教授からの医学専門家としての助言をふまえ,学術雑誌・学会発表を通し、国立長寿医療研究センターとアステラス製薬株式会社の共同研究成果として公表いたします。
- 研究で使用する情報
・更年期障害(Kupperman更年期障害インデックス)
・睡眠時間、食事や喫煙・飲酒・運動等の生活習慣
・閉経の有無、閉経年齢
・抑うつ、主観的幸福感などの精神的健康に関する尺度
・個人背景要因:病歴、身長・体重・血液検査値などの生体情報(遺伝情報は扱いません)、就業の有無・家族構成などの社会的要因
- 研究期間
2019年7月1日 ~ 2022年3月31日
- 対象となる方・研究対象者として選定された理由
NILS-LSA第7次調査(2010年~2012年)に研究参加同意された女性(1,152名)のうち、更年期障害や生活習慣に関するデータが揃った方を対象者とします。
- 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
NILS-LSAに提供いただいた既存の検査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
- 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
対象者の方ご自身の検査結果が、当該課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
- 研究に関する情報公開の方法
本掲示により研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターとアステラス製薬株式会社の共同研究として、ホームページ掲載・学会報告・論文投稿等を通して発表します。
- 研究計画書等の閲覧について
他の対象者の個人情報保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- 個人情報等の取扱い
NILS-LSAデータは匿名化した状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、そして新データベース作成の過程で連結する必要性が生じる可能性があるため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない第3者が保管しております。
解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また、研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
- 試料・情報の保管及び廃棄の方法
当該研究で利用する全ての情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。また、当該研究で利用する匿名化されたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない第3者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、当該研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。
なお、本研究で試料は使用いたしません。
- 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
NILS-LSAの全てのデータは、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究遂行に際しては、アステラス製薬株式会社との共同研究費を利用いたします。
アステラス製薬株式会社と国立長寿医療研究センターにおける利益相反については、規程に基づき適切に管理いたします。尚、アステラス製薬株式会社と、本研究に参加する国立長寿医療研究センターNILS-LSA研究者の間に一切の利害関係はありません。
- 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
当研究に関するご不明点などございましたら、17.に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
- この研究に関するお問い合わせ先
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室 長期縦断疫学調査センター
研究代表者 NILS-LSA活用研究室長 大塚 礼
〒474-8511大府市森岡町七丁目430番地
電話0562-44-5651 (機械音声・プッシュ回線)
0562-46-2311 (代表・ダイヤル回線)
ともに 内線5466,5462(平日9時-15時)