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倫理・利益相反委員会受付番号No.1222

123I製剤脳血流SPECTの標準化と正常データベースに関する多施設研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1222)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター放射線診療部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、通常の診療で得られた脳血流検査のデータを解析することによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2019年4月8日

  1. 研究課題名:123I製剤脳血流SPECTの標準化と正常データベースに関する多施設研究
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1222)
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名(部署名)
    国立長寿医療研究センター放射線診療部  伊藤 健吾
  3. 研究分担者名(部署名)
    国立長寿医療研究センター放射線診療部  加藤 隆司
    国立長寿医療研究センター放射線診療部  竹中 章倫
    藤田医科大学 医学部 放射線医学教室 外山 宏
    名古屋大学大学院 医学系研究科 加藤 克彦
    三重大学医学部附属病院 放射線診断科 市川 泰崇
    福井大学 高エネルギー医学研究センター 岡沢 秀彦
    まつかげシニアホスピタル 精神科 山崎 孝浩
    木沢記念病院 放射線科 西堀 弘記
  4. 当該研究の意義、目的
    マルチスライスCTや高磁場MRIの導入により、脳の形態に関する画像診断は大きく進歩しました。一方、シングルフォトン・エミッションCT(SPECT)やポジトロン・エミッション・トモグラフィ(PET)を利用した脳核医学検査は、放射性同位元素(ラジオアイソトープ)で標識した化合物(トレーサー)を体内に注入し、そのトレーサーの特性に基づいて、血流や代謝、神経伝達機能など、脳の様々な機能の測定を行うことができる検査です。近年では、SPECT-CT装置やPET-CT装置などの組み合わせ型装置が導入されたことで、形態と機能を融合した画像が得られるようになり、その疾病診断に大きく寄与しています。
    脳核医学検査は、当院においても認知症や虚血性脳障害、精神神経疾患など、日常的に多くの患者さんに対して行われています。とくに認知症においては、アルツハイマー病やレビー小体型認知症をはじめとした認知症の早期診断や鑑別診断、軽度認知障害からアルツハイマー病への移行予測などに用いられており、正常データベースを利用した画像解析ソフトウェアが日常臨床にも普及したことで、それらの診断精度が向上しています。
    しかしながら、多くの施設で核医学検査が受けられるようになった反面、多種の装置が普及していることで、装置や収集方法・解析方法の相違などによる画像データの施設間差・不均一性が生じています。このような問題に対して、研究責任者らは、多施設で協力し、標準化を目指す活動・研究を行っています。本研究では、標準化した方法で構築された画像解析用の標準正常データベースの臨床的利用価値について多施設で検討します。
  5. 研究に使用する情報
    診療目的で施行されたSPECTやCTの脳画像検査データ、性別、年齢、診断名、神経心理スコア
  6. 当該研究の方法
    対象となる患者さんのSPECTやCTの脳画像検査データ、性別、年齢、診断名、神経心理スコアを研究代表施設である藤田医科大学においてデータ解析を行います。
  7. 研究期間
    2019年4月8日 〜 2020年3月31日(予定)
  8. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
    今回の研究で対象とする患者さんは、2010年3月~2018年12月の期間内に各臨床診断基準により、アルツハイマー病(AD)、レビー小体型認知症(DLB)、前頭側頭型認知症(bvFTD, SD, PNFA)、健忘型軽度認知障害(amnestic MCI)と診断された方の内、脳血流SPECT検査を施行した患者さんです。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    既存の検査データの利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    ご自身の診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表、論文投稿、教育、研究発表等にて行う予定でおります。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い(匿名化する場合にはその方法を含む。)
    この研究では、脳血流SPECT検査で得られたデータを抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・患者ID番号など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当施設内にて厳重に保管されます。
    また、研究成果の公開については学会発表、論文投稿、教育、研究発表等にて行う予定ですが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータおよび対応表については放射線診療部にて保存媒体を保管いたします。保管期間満了後は速やかにデータを削除いたします。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    共同研究機関の藤田医科大学では、本研究に関する資金は、2018年度、2019年度に日本核医学会ワーキンググループから支給される20万円/年の補助金を使用します。本研究は医師主導型臨床研究であり、研究計画書の作成から研究の施行、データ収集、統計解析、成果発表にいたるまで、研究の実務に研究資金拠出者は一切関与しません。なお藤田医科大学 外山宏とSPECT製剤に関わる企業(日本メジフィジックス株式会社)は利益相反関係があり、2016年4月から2017年3月の期間に、当該企業から受託研究費108万円および奨学寄付金180万円を受け取っています。これらの資金は、本研究で用いられているノーマルデータベース構築のための、SPECT製剤の購入とボランティアへの謝金に使用されました。
    なお、これらは共同研究機関の藤田医科大学の利益相反関係であり、当センターでは受託研究費および奨学寄付金は使用いたしません。
  16. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    この臨床研究に関して詳しい説明を希望される場合や相談がございましたら、17.の連絡先にお問い合わせいただきますようお願い致します。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立長寿医療研究センター放射線診療部 伊藤 健吾
    〒474-8511 愛知県大府市森岡町7丁目430番地
    TEL: 0562-44-5651 (内線5211)
    FAX: 0562-44-6596 (直通)