倫理・利益相反委員会受付番号No.1153
「薬剤師外来における認知症患者・家族に対する有効な服薬支援マネジメントの検討(倫理・利益相反委員会受付番号No.1153)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター(薬剤部)では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
この研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
平成30年6月25日
記
- 研究課題名
薬剤師外来における認知症患者・家族に対する有効な服薬支援マネジメントの検討
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1153)
この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
- 研究機関の名称及び研究責任者の氏名(部署名)
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
木ノ下 智康(薬剤部)
- 研究分担者名(部署名)
溝神 文博(薬剤部)
- 当該研究の意義、目的
薬剤師外来で初回面談を実施した認知症患者およびその家族を対象として、面談で得られた服薬状況と高齢者総合機能評価(MMSE、IADL等)の項目が患者の服薬アドヒアランスに影響を与える因子となるのかどうか、探索的に検討することを目的とします。
*MMSE(Mini Mental State Examination):時間の見当識、場所の見当識、3単語の即時再生と遅延再生、計算、物品呼称、文章復唱、3段階の口頭命令、書字命令、文章書字、図形模写の計11項目から構成される30点満点の認知機能検査です。
*IADL(Instrumental Activities of Daily Living):日本語では「手段的日常生活動作」と言い、人が日常生活を送るために必要な動作の中でも複雑で高次な動作を指します。
*服薬アドヒアランス:薬の作用・副作用について十分な説明を受け納得した上で、患者自身が主体的・能動的・積極的に服薬を行うことを意味します。
- 研究に使用する情報
患者背景(年齢、性別、生活環境)、認知症診断結果、認知症薬、服用薬剤数および回数、服薬アドヒアランス、MMSE、IADL 、介護保険の有無
- 当該研究の方法
過去の診療録から必要なデータを抽出し、研究に使用します(後ろ向き研究)。
- 研究期間
2018年6月25日~2019年3月31日
- 対象となる患者様・研究対象者として選定された理由
2013年2月1日~2017年9月30日の期間内に薬剤師外来で初回薬剤指導を実施した患者
- 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
- 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
ご自身またはご家族の診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたまたはご家族にかかる情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
- 研究に関する情報公開の方法
本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開についてはホームページ掲載・学会発表・論文投稿にて行う予定でおります。
- 研究計画書等の閲覧について
他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- 個人情報等の取扱い(匿名化する場合にはその方法を含む。)
この研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者様が特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者様を特定できるような内容を含むことはございません。
- 試料・情報の保管及び廃棄の方法
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては薬剤部にて、対応表については治験・臨床研究推進センターにて、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにシュレッダーにかけ、復元不能な状態にしてデータを廃棄いたします。
- 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
本研究は、厚生労働科学研究費補助金認知症政策研究事業の助成を受け実施しています。
また、本研究に係る利益相反はございません。
- 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
他の研究対象者等の個人情報等の保護の範囲内で当該研究について相談に応じます。相談を希望される場合には、17.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- この研究に関するお問い合わせ先
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター薬剤部
木ノ下 智康 TEL(0562)46-2311