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倫理・利益相反委員会受付番号No.1031

「質量分析を用いたアルツハイマー病のバイオマーカー開発(倫理・利益相反委員会受付番号No. 1031)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター(共同利用推進室)では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、バイオバンクと同一機関内にて研究利用を行うため、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。


平成29年6月22日

  1. 研究課題名
    「質量分析を用いたアルツハイマー病のバイオマーカー開発(倫理・利益相反委員会受付番号No. 1031)」
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名(部署名)
    国立長寿医療研究センター 渡邉 淳(共同利用推進室)
  3. 研究分担者名(部署名)
    現在研究分担者はいないが、研究の進展に応じて、より詳細な情報や助言が必要とされる場合は適時適切な分担研究者に参入して頂き、協力をお願いする。
  4. 当該研究の意義、目的
    アルツハイマー病(AD)を正確かつ早期に診断し、治療を開始することが患者の増加ならびに病気の進行を抑える上で、極めて重要である。しかしながら、現在十分な早期診断法は確立されていない。もし血液バイオマーカーでAD発症前の徴候を捉えることが出来れば、予防的介入を行うことで、高齢者の認知能やADL (Activities of Daily Living) 低下を抑制することが期待できる。そこで、本研究は質量分析を用いて、血液中のAD関連タンパク質の解析を行う。これらによって、バイオマーカーを探索し、ADの早期診断法の開発を目標とする。
  5. 研究に使用する情報
    臨床診断名、年齢、性別、MMSE、ApoE genotype
    メディカルゲノムセンターのバイオバンクの保管試料は既にApoE genotypeの情報を開示してサンプルを利用できるようになっており、こちらが遺伝子解析を行うことはありません。
  6. 当該研究の方法
    アルツハイマー病(AD)患者及び健常者の血液をアルブミン、IgGといった血液中に高濃度に含まれる主要なタンパク質の抗体が固定化されたアフィニティーカラムを用いて、液体クロマトグラフィーで分離を行い、素通り画分と吸着した画分のタンパク質を質量分析で解析する。また、疾患との対比のみならず、AD患者、その前段階の軽度認知障害(MCI)、健常者の血中タンパク質を解析していき、ADの超早期の変化の解析を試みる。さらに、血管性認知症患者、レビー小体型認知症患者、前頭側頭型認知症患者、正常圧水頭症患者、パーキンソン病等の神経変性疾患患者の血中タンパク質を解析することにより、AD特異的バイオマーカーの検索を行う。
  7. 研究期間
    平成29年6月22日 ~ 平成32年3月31日
  8. 対象となる方・研究対象者として選定された理由
    対象となる方
    アルツハイマー病患者(ADの危険因子Apo E4を持つ患者と持たない患者)、健常者(Apo E4を持つ患者と持たない患者)軽度認知障害者(MCI)、血管性認知症患者、レビー小体型認知症患者、前頭側頭型認知症患者、正常圧水頭症患者、パーキンソン病等の神経変性疾患患者等、これらの疾患にてバイオバンクに血液を提供いただいた方
    アルツハイマー病(AD)患者 40例(ADの危険因子Apo E4を持つ患者群20例と持たない患者群20例)、健常者40例(ADの危険因子Apo E4を持つ群20例と持たない群20例)軽度認知障害(MCI)20例、血管性認知症 20例、レビー小体型認知症 20例、前頭側頭型認知症 20例、正常圧水頭症 20例、パーキンソン病等の神経変性疾患 20例  合計 200例
    選定理由
    アルツハイマー病の早期診断バイオマーカーの同定を試みる研究であるので、健常者及び軽度認知障害者、血管性認知症患者、レビー小体型認知症患者、前頭側頭型認知症患者、正常圧水頭症患者、パーキンソン病等の神経変性疾患等様々な疾患の方の試料が必要であり、男女比、年齢層、ApoE genotypeを出来るだけ合わせた症例を用いた解析が必要となるため。
  9. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  10. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    ご自身の試料・情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  11. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文投稿等にて行う予定でおります。
  12. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  13. 個人情報等の取扱い
    この研究では、長寿医療研究センターバイオバンクより上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、連結可能匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる連結表はバイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
    また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者様を特定できるような内容を含むことはございません。
  14. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された試料・情報については、研究期間終了後5年もしくは学会や論文等での発表から5年の間のどちらか遅い方まで保管する。試料に関しては、密封した容器に入れ、国立長寿医療研究センター共同利用推進室実験室(第一研究棟3階)の施錠可能な冷凍庫に、情報についてはパスワード等で制御されたコンピューターに保存します。保管期間満了後、試料については、オートクレーブ滅菌後廃棄する。情報については、コンピューターに保存してあるデータを消去し廃棄いたします。
  15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    本研究は長寿医療研究開発費(29-28)を研究資金とする。また、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反はありません。
  16. 研究対象者及びその関係者からの相談等への対応
    この研究にご相談等がありましたら、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。また、提供いただいた試料・情報が研究に使用されることについて、ご家族のご了承をいただけない場合には研究対象といたしませんので17.に記載されているお問合せ先にお申し出下さい。
  17. この研究に関するお問い合わせ先
    国立長寿医療研究センター 共同利用推進室 渡邉 淳
    〒474-8511 愛知県大府市森岡町7丁目430番地
     TEL:0562-44-5651 (内線5043)
     Fax:0562-46-8438 (直通)