看護部では昨年11月から編み物サークル「癒しのマフの会」の活動を開始しています。今回はマフの会についてご紹介します。
今年度、地域の方々を対象に、出張講座を行いました。講座では、認知症のある方に対して、日常生活の中でできる関わりやレクリエーションなど、非薬物療法についてお話ししました。その中で紹介したのが「認知症マフ」です。しかし、講座に参加された多くの方が「はじめて聞いた」と話されており、地域ではまだ十分に知られていないことが分かりました。一方で、「使ってみたい!」「使ってみたい利用者さんの顔が浮かぶ!」といった声もあり、関心の高さを感じました。この参加者の声をきっかけに、認知症マフを多くの方に広めていく活動ができないかと考えはじめ、院内で「癒しのマフの会」を立ち上げました。
マフとは、もともとヨーロッパで使われていた筒状の防寒具のことを指します。それを基に、イギリスでは、毛糸で編んだマフにリボンやボタンなどのアクセサリを付け、触って楽しめるようにした「トゥイドゥルマフ」として活用されており、日本でも高齢者施設や病院で広まっています。認知症マフは、筒状の中に手を入れて、触れることで落ち着きや安心感につながることがあると言われています。使う人の好きな色や趣味、思い出などを取り入れながら作ることで、触れることをきっかけに会話が生まれ、コミュニケーションのツールとしても活用されています。
マフの会では、認知症のある方が安心し、穏やかに過ごせるような「癒しのマフ」を制作すること、編み物を通じて認知症のある方だけでなく、作り手自身も癒され、高いにあたたかな交流を深める機会とすることを目的として活動をしています。実際に医師や看護師、介護職など、さまざまな職種の人が集まり、マフを作りながら認知症について考える活動を行っています。職種の垣根を越えて同じ思いを持つ人たちが集まり、体験を通して認知症を身近に考える場になっています。小さな取り組みではありますが、こうした活動が地域と医療をつなぐきっかけになればと思います。

編みもの初心者も挑戦しています

先生方も一緒にマフ作りを体験中
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