本文へ移動

病院

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

 

外来診療・時間外診療・救急外来 電話:0562-46-2311

看護部

ホーム > 病院 > 病院について > 組織 > 看護部 > 新着情報一覧 > 認知症対応病棟のご紹介

認知症対応病棟のご紹介

病棟の特徴

認知症対応病棟は、認知症の精密検査や薬物療法、認知障害がある高齢者の身体合併症の治療を目的とした病棟です。もの忘れ外来と連携し、通院から入院、入院から退院までの一連の認知症専門看護を提供しています。職員は、認知症認定看護師を初めとした看護職員の他に、病棟専属の薬剤師やソーシャルワーカー、リハビリスタッフがおり、多職種で協働してケアに関わっています。対象となる患者様は、治療すべき身体疾患があり、落ち着きのなさや易怒性など、いわゆるBPSD(認知用の行動・心理状態)が強くあるため一般病棟での対応が困難な患者様や、他病棟に入院したがBPSDやせん妄の出現により治療が困難となった患者様、また、全科を対象として急性期治療を行う患者様で、認知症の検査や薬物治療、精神科疾患治療が必要な患者様が入院しています。

多職種で情報共有し一人ひとりに応じたケアを検討していきます

日中はできるだけホールで過ごし、他患者との交流やレクリエー

ションに参加します

病棟の理念

病棟の理念は、『その人らしく豊かに生きることができるようパーソンセンタード・ケアに基づいて、患者様の立場に立って、患者様の気持ちをくみ取れる細やかな看護の提供をします』と掲げています。認知症疾患の特性を理解し、行動の背景にある思いを見極め、その人らしさを尊重し、一人ひとりに応じたサポートを行っています。

夏祭りではみんなで沖縄の伝統芸能「エイサー」を踊りました

パーソンセンタード・ケアに基づいたケアを提供しています

非薬物療法

BPSDやせん妄発症予防としては、非薬物療法に力を入れています。療養介護士による折り紙や習字、リハビリスタッフによる体操など、曜日毎にレクリエーションを取り入れ、脳の活性化や精神的な安定、問題行動の軽減を促します。夏祭りやクリスマス会など季節の行事の際にはボランティアの方にもご協力頂き、音楽の生演奏や踊り、様々なゲームで毎回皆さんに楽しんでいただいています。今年の夏祭りは、沖縄2世のご姉弟による三線と三板の生演奏、三線の奏でる音楽に合わせて皆でエイサーを踊り、歌を口ずさみ、皆さん、笑顔で喜んでいただきました。

認知症マフに手を入れ、筒の中のボールを確認しています

マフの手触りは、心身の緊張を解きほぐし、安心感が得られると

言われています

安全で安心できる環境の提供

転倒・転落リスクが高い患者様が多いのですが、拘束感をもたせず、できるだけ病棟内を自由に過ごしていただけるようにしています。患者様が歩き出したら、看護師はそばで見守り、その方の日常生活動作や生活の質を維持、活用できるケアを行っています。転倒による事故防止対策としてはヒッププロテクターや保護帽の装着、衝撃吸収マットの活用の他、当院には患者様の体にセンサーなどをつけることなく睡眠や離床の状態を把握することができるスマートベッドシステムが入っているため、適切なセンサー使用方法について検討し、患者様の安全管理が行えるようにしています。点滴などのルート類の自己抜去予防としては、ルート類が気にならない工夫をしたり、固定テープに「大事にしてください」と記載したり、認知症マフ(毛糸で編んだ筒状の製品)を活用するなど、常に拘束に頼らない対策を検討し実践しています。
また、トイレを探す患者様が多かったため、見ただけでそこがトイレだということが理解ができるよう、トイレのドアに自作のピクトグラムを貼付しています。このように、認知症をもつ患者様にやさしい療養環境の提供も行いながら、患者様一人ひとりの能力に応じた生活の自立をサポートしていきたいと思います。

点滴中も常に拘束に頼らない対策を検討し実践しています

ピクトグラムによりトイレを探す患者様が減りました

病院