わが国では糖尿病患者の増加、特に社会の高齢化の伴い高齢者糖尿病患者が増加しています。高齢者糖尿病では罹病期間や合併症といった糖尿病特有の病態だけではなく、認知症、うつ、サルコペニアなどの老年症候群を伴うことによって療養上の問題が複雑化し、個別の対応を要しています。今までも私共は各職種協力して診療にあたって参りましたが、より組織的で迅速な療養支援の提供を行うために正式に支援チームを設立して活動することにいたしました。
現時点で、下記の活動を行っています。
血糖コントロール悪化例、療養困難例等を約10日の入院期間で支援チームが血糖コントロール並びに療養指導を行い、退院後の支援につなげます。
また、別箇に2泊3日の糖尿病合併症評価入院も行っています。
月に1回、糖尿病食を昼食に体験していただく栄養指導、糖尿病について講義、虚弱予防の体操を加えた複合型の糖尿病教室を行っています。また、昼食前後に血糖測定行い、血糖の変動を実感していただいています。
フットケア講習を受けた3名のCDEJ(日本糖尿病療養指導士)の資格を有する看護師が行っています。
今後は外来指導の充実、病院内での指導体制の強化、地域連携にも力をいれていきたいと存じますので何卒、よろしくお願い申し上げます。
内分泌代謝内科 谷川隆久