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開催日 | 2024年7月10日(木曜日)10時から15時 |
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開催場所 | もの忘れセンター前 オープンスペース |
主催 | 摂食嚥下・排泄センター高齢者下部尿路機能研究室・泌尿器外科部、リハビリテーション科部、看護部、社会福祉法人リハビリテーション事業団なごや福祉用具プラザ |
担当者 | 西井久枝・冨岡禎史・野宮正範(摂食嚥下・排泄センター高齢者下部尿路機能研究室、 泌尿器外科部)、神谷正樹(リハビリテーション科部)、尾形洋子、渡邊哲士(5W)、本田梨奈(HCU)、黒木かんな(連携室)、中谷美紀(3W)(看護部)日髙明子、日比野日佐子(名古屋市ふくし用具プラザ) |
展示物品 | 紙おむつ類(20種類)、カラーオムツ(5種類)、軽失禁パッド(男性用・女性用)、尿器・集尿器(男性用2種類、女性用1種類)、失禁帯付き布製下着(8種類)、トイレ周辺用品(12種類)、におい対策・消臭物品(4種類)、防災グッズ(3種類) |
アンケート回答者は84名(男性12名、女性72名)であった。
アンケート不記載者参加者が約20名いた。
職員がもっとも多く、その内訳は看護師23名、医師7人、療法士4名、事務職員4名、その他6名であった。
回答者全員が現場所がよいと回答
回答はたいへんよかった
患者・家族の68%が「排泄ケア・グッズの購入および使用経験あり」であった。
患者家族による相談が6件、なごや福祉用具プラザ相談員により自宅環境やご本人の環境に応じた助言がなされた。
排泄ケアグッズの購入や使用時に相談できているのは、30%であった。
もっとも多かったのが「種類が選べない」、ついで「サイズが分からない」、「購入場所が分からない」、「使用方法が分からない」であった。
「その他」の内訳
展示会には、ご本人やご家族の立場で排泄ケアに関心を持たれている多くの方にご参加いただきました。実際に製品を手に取って見ることができたことで、日頃感じていた疑問や不安が少し解消されたという声が寄せられ、「こういうものがあるとは知らなかった」「使い方のイメージが湧いた」といった感想もありました。
一方で、製品選びの難しさや、使い方・購入方法が分からないといった声も多く寄せられました。相談先が見つからず、ご家族が手探りで対応している場面も少なくありませんでした。
ポータブルトイレ用吸収シートおよび尿器処理のしやすさ・環境感染への配慮・自宅退院でポータブルトイレ使用患者における排尿自立の配慮から、ポータブルトイレに設置する吸収シートへの関心が高かった。
肌当たりの柔らかい尿器に対する関心も高かった。
退院後の在宅排尿ケアについて、患者・家族が継続できる管理方法の提供に難しさを感じている職員が多かった。
指導内容や伝え方の工夫が求められている。
製品を実際に手に取って確認できたことの満足感が高かった。なごや福祉用具プラザ職員による、患者や家族への排泄相談対応を臨席して、在宅療法における排尿ケアの実際についても学べたと評価が高かった。
ポータブルトイレ用シートの病棟での試用や製品デモの導入を希望する声があった。
すっきり外来などでの相談・情報提供に役立てたいという意見もあった。
排泄ケアグッズの選び方に迷っている方や、十分な相談ができずに困っているという声が多数寄せられました。今後はこうした方々に向けた分かりやすい情報提供や、相談しやすい環境の整備が求められます。
また、職員にとっても、本展示会は日頃の業務では得られにくい製品の知識を実体験として得る機会となりました。在宅での排泄ケアに向けた支援方法や、患者・家族への説明の工夫など、実臨床に直結する学びが多くあったという評価をいただいています。一方で、退院後の支援の方法や、どこまでを院内で担うかといった課題も明確になり、職員教育や組織的な取り組みの必要性が再認識されました。
今後は、実臨床への製品導入や、継続的な相談支援の体制づくりを進めていくことが重要と思われます。患者さんやご家族、支援する職員のそれぞれにとって、排泄ケアがより安心して取り組めるものとなるよう、今後も取組みを継続していきたいと考えています。