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患者が立場の違いにより、できることでも嫁の私に頼ってきます。どうすればいいですか

認知症があると、生活の些細なことでも、だんだんとどのように行えばいいのかわからなくなって、混乱することがあります。

認知症の人は「できないから手伝って」というように、はっきりとした言葉でおっしゃることはほとんどないと考えたほうがよいです。だんだんとできなくなっていくことについては、自覚してもうまく言えないために、不安が高まっていると言われています。

日常生活の動作やごく簡単なことが、ご家族の方々にとっては、(普通に)できること、と思っていても、実はご本人にはだんだんと難しく、できなくなってきているのかもしれませんね。 “できないから手伝って”ということを、嫁のあなたに頼るという行動によって表していると受け止めていくと、ご質問いただいたような、立場の違いということではなく、ご本人にとってあなたは“一番頼りにしている人・大事な人”という、メッセージが暗に込められているとも言えます。

少しだけ認知症の人の見方や発想を転換して、頼ってくるという事実を振り返ってみてはいかがでしょうか。頼りになさる内容によって、ご本人にとって難しいところはそっと手伝ったり、ご本人が自立してできるように事前の準備や先回りを行って、動作がゆっくりであってもできることを見届けていくという対応がよい場合もあります(例えば、洋服の着替えを身に付けていく順に置くなど)。