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ひどく怒りっぽくなり、家族にあたることが多くなりました。何が原因でしょうか

認知症の患者さんは、物忘れだけでなく、気持ちが不安定になる人が多いものです。原因としては以下の点を考えます。

  1. 脳の障害の反映:血管性認知症では感情変化が激しく、歯止めが利きにくい状態になる人もいます。感情失禁といいます。アルツハイマー型認知症なども初期には気分が不安定な状態になります。
  2. 物忘れが進んでいることや、いままで出来ていたことができなくなることへの強い不安があります。たとえ、物忘れの自覚がないように見えても、本人の心の底には漠然とした不安感が宿っているのです。そこから、「周りの人間が自分のことを悪くいっている」といった思い込みになり、逆に攻撃的になることもあります。

対処方法としては、本人の心理を理解してペースを守ってあげることなどをまず優先させ、それでもだめなら薬物療法をおこないます。気分の不安定さを取り除く目的で、「気分安定化薬(バルプロ酸など)」「抗精神病薬(クエチアピンなど)」が良く用いられます。主治医と相談してみてください。