ホーム > 認知症情報ポータル > 認知症の人と上手に向き合うために > よくある質問・Q&A(対応に困る言動との向き合い方)

認知症になると、ぶらぶらと歩き回り、周りからはなんの目的もなく動いているように見えることがあります。これを「徘徊(はいかい)」と呼んでいます。迷子になり、警察に保護されるなど、介護は大変です。徘徊がみられたらまず、以下の点についてよく見てください。
徘徊する時間はきまっていますか。
どこか決まったところへ行こうとしているのでしょうか。それが非現実的だとしても、本人の中では必死の気持ちであることもあります。(例:お母さんの所へ行く)
対応は困難なことが多いのですが、以下のようなことを考えてみます。
しばらく一緒に歩くなど、付き添う時間を多く取る。家族みんなの協力が必要です。
本人に見えないところに名札をつける。
最近は携帯電話で位置を知らせるサービスもあります。
認知症の方の中には、日中は穏やかで話もよくわかるのに、夕暮れ時になると、落ち着かなくなったり、話が通じないような状態になる人があります。この状態を「夕暮れ症候群」といいます。原因は確定していませんが、一番大きな要因は1日の睡眠と覚醒のリズムがおかしくなって、夕方になると半分寝ているような起きているような状態になるからだといわれます。その他に、周囲の介護者が夕方になって疲れた顔をしているのをみて不安になるといった心理的な要因もあるようです。対応は以下のようなことを考えます。
夕方、暗くなる前に早めに点灯する。
昼寝を制限する。
日中の日光浴をおこなう。
その他に、介護者自身が、体調をととのえていつも明るく接していることができる状態であることも重要です。
認知症になると従前の性格や思いを、コントロールしたり建前上我慢していた脳の部分の働きが弱くなるため、「積年の恨みが爆発する」ケースもあります。お金は日常生活で話題になりがち。こつこつ老後のためにためて、いつか自由に使いたいという気持ちの理解が大切です。
認知症では、ものをなくしたり、仕舞い場所がわからなくなり、パニックになって「物取られ妄想」に進展してくケースが少なくありません。通帳はきまった場所に管理し、少し進行したケースでは、古い通帳をいくつか分散して隠しておいて「ない」といったら一緒に探して見つかる演出も、有効です。兄弟の間で、物取られ妄想について十分認識を一致させることが、家庭内トラブル防止に有効です。
あたしの財布がなくなったの

いけません。気に入っているぬいぐるみは「大切な家族」と思って大事にしているからです。
「お風呂にいれましょうね」といって、洗濯をする(表面はやや荒れます)
「お着替えしましょうね」といって、外身を洗濯する(かぶせる手間要)
「お散歩しましょう」といって、全く新しい同じ物と交換(同じ物があれば)
「だめ」の意味によります。だめではありません、自然の経過です。
認知症がすすんで、7段階に分けた時の、6番目になると尿失禁、便失禁がはじまります(乳幼児に例えると1歳から3歳程度)。
トイレの場所もわからないものは、もう少し進んだケースで多くは、あなたとの関係もあいまいになっています(お母さんと間違えるなど)。
赤ん坊と思えばあきらめられますか? 納得できますか?
嬉しいとか、悲しいとか感情は十分残っています。
強い記憶のキーワードに反応することがあります。
怖い、怒られると怯える などの反応は強くなります。
何事にも無関心、無欲になっていきます。
土に帰るまで、1年くらいと考えてください。
認知症以外の方でも年齢を重ねていくと、昔のエピソードなどの記憶に比べて、ついさっきの内容、出来事などの記憶(短期記憶といいます)から忘れやすくなります。
「繰り返しおなじことを聞いてくる」という状況はその短期記憶の能力が低下していると考えられ、本人は初めて聞くつもりで毎回聞いてこられています。 同じことを何度も伝えることは、伝える方も「またか」と思ってしまいがちですが、なるべく、その都度患者さんが納得出来る様に答えましょう。
時間や食事の有無等は「9時ですよ」「朝ごはんはもう済まされましたよ」と答えやすいですが、もし「私はまだ朝食を食べていない」と答えに納得できないようでしたら、どう対応したらご本人さんが納得できるか考えてあげて下さい。
ご飯を摂取した目印になるもの(食べた後の容器など)があったらお見せしてみる、カレンダーなどに食事をしたらマークしてもらう、満腹になれていないのだったら一回の食事量を可能な程度で多くしてみる、それでも変わらなければ一回量は減らして1日5食など分食して訴えある時間に再度お出しする。
自分だけ不当な扱いをされたと思って怒っている場合は謝罪して準備しますとお答えしている間に違うことで集中できることがあればそちらに誘導してみる…など、患者さんが訴えている理由や気持ちを聞いたり、推測しながら対応してみてください。
繰り返し聞いてくる内容は患者さんが特に気になっている、困っている、不安に思っていることに関連している可能性があります。その原因に対し、すぐに解決できるものではない場合も安心できるような対応を重ねていくと、患者さんも落ち着けるかもしれません。
認知症と診断をされていなくても、年齢による物忘れ(記憶障害)は起こってきます。そのことを念頭においてください。 すぐに忘れてしまうことに対しては、カレンダーに書いたり、目印を付けるなど、本人が分かりやすいようにしてみてはどうでしょうか。同じ話を繰り返したり、解決済みのことを蒸し返すなどのことは、本人としては、とても気になっていることが多いです。ゆっくり話を聴いて、本人が納得することが大切になってきます。
しかし、何度も同じことの繰り返しだと聞き手も疲れてしまいます。そんな時は、自分だけで話を聴くのではなく、他の家族に代わってもらい話を聴いてもらうこともいいと思います。他の家族に対応してもらう事で、落ち着くこともあります。
妄想が出現した時は、しばらく見守るのではなく、早めに対応することで、本人の不安が和らぎます。いつも同じものを探している場合は、一緒に探し、本人が見つけられるように「ここでしょうかね?」と誘導してあげてください。
また、タンスなど物が入っている所に、何がしまってあるかわかるシールなどの目印を貼ることも有用です。例えば、印鑑・財布・バックなど。しかし、介護者が見つけてしまうと、介護者に対して被害妄想の誘因となってしまうので、注意が必要です。また、強引に制止したりすることも妄想をさらに悪化させてしまうので注意して下さい。
探し物をしているときに、怒り出してしまったら、他の家族に代わってもらうことも有用です。あまりにも妄想が強く、怒りっぽい状況が続けば、もの忘れ専門外来に受診してみるのも方法です。
おそらく、実際にはいない人物がみえているのではないでしょうか。実在しないものがみえることを「幻視」といいます。幻覚の一種です。この状態は夕方から夜間に多くみられます。
認知症の一症状として出現する。とくに「レビー小体型認知症」ではしばしば出現します。
薬物の影響や、身体不調が精神の不調を起こしている。これを「せん妄」といいます。
「殺せ!」といっているのは見えている者に対して強い恐怖心を抱いているためと思われます。 専門的治療が必要な状態ですが、家族の対応としては、「怖いものはないから心配しないでいいよ」と声をかけたり、照明を明るくするなど安心できる環境にすることを配慮するのがよいでしょう。
自分の持ち物を盗まれたと信じ込み、周りが何と言おうと考えを変えない状態を「物とられ妄想」といいます。アルツハイマー型認知症の初期に多くみられる状態です。
原因は、物忘れが進行して、置き忘れ、しまい忘れが多くなり、それが「周りの人間が盗んだ」という解釈につながっていきます。盗んだ犯人扱いされるのはお嫁さんが多いですが、最近は息子さん、お孫さんも多くなっている印象です。
対処方法としては頭から否定せずに。まずは一緒に探すなど気持ちに寄り添う努力を惜しまないようにします。なくなったものがでてきたら、わかりやすいところに置きなおしましょう。
視力低下、眼鏡が合わないといったことも案外、妄想の増悪因子になりえますので、その治療をしましょう。
大変深刻な問題で、さぞご心労のことと思います。
気持ちは「同じ話で何度も電話をしないで、忙しいんだから」でしょうが、傷つくことはあっても、解決しません。
しばらく「電話をかけると嫌なことがある」という感情でかけてこなくなるでしょうが、不安は消えていません。
別の形で、散らかしたり、言葉が荒くなることも覚悟が必要です。
本当に忙しい時は、留守電にしましょう。
何度もかかってきたら、かけ直して、いつもする話と全く別の話をするか、いつもする話を発展させて、質問したりしてみてください。
声の状態が安定していれば、外出するから、夕食後にかけてねといって留守電にして構いません。
不安の要素は、訪問してたまにまとめて聞いて、話を膨らませ「大丈夫」を繰り返すのは効果的です。
認知症の患者さんは、物忘れだけでなく、気持ちが不安定になる人が多いものです。原因としては以下の点を考えます。
脳の障害の反映:血管性認知症では感情変化が激しく、歯止めが利きにくい状態になる人もいます。感情失禁といいます。アルツハイマー型認知症なども初期には気分が不安定な状態になります。
物忘れが進んでいることや、いままで出来ていたことができなくなることへの強い不安があります。たとえ、物忘れの自覚がないように見えても、本人の心の底には漠然とした不安感が宿っているのです。そこから、「周りの人間が自分のことを悪くいっている」といった思い込みになり、逆に攻撃的になることもあります。
対処方法としては、本人の心理を理解してペースを守ってあげることなどをまず優先させ、それでもだめなら薬物療法をおこないます。気分の不安定さを取り除く目的で、「気分安定化薬(バルプロ酸など)」「抗精神病薬(クエチアピンなど)」が良く用いられます。主治医と相談してみてください。
暴言や暴力のある方の介護はいくら家族だからといっても大変つらいものです。本当によくやっておられると頭がさがります。
現在、暴言や暴力があってもいつまでも続くわけではありません。認知症の精神症状・行動異常は変化していくものです。どのくらい続くかは、ひとそれぞれで一概には言えませんが。 暴言・暴力を起こす原因は多様ですが、治療可能な場合も多いです。
精神科病院の中には「認知症治療病棟」を併設しているところがあります。病院のホームページなどで調べることができます。電話などであらかじめ問い合わせてみたらどうでしょうか。長期入院を希望されていますが、入院期間は60日程度が限度であることが多いと思われます。状態にもよりますが、自宅での介護が可能になることもあるのであきらめないでください。
親しい家族が突然、暴言を吐いたり物を投げたりして攻撃的になるとつらいものです。介護している自分に対する悪意があるとしか思えないものですが、これは認知症の症状、つまりは「病気のなせるわざ」と割り切って捉えてもらえませんか。
攻撃的な態度をとる理由は様々ですが、まわりの様子をよく理解できず不安になって、逆に攻撃的になることもあります。自宅での介護が困難な場合は、「認知症治療病棟」を併設する精神科病院での入院治療が必要になります。介護認定を受けておられる方はケアマネジャーさんと相談されることをすすめます。
親しい家族が突然、暴言を吐いたりして攻撃的になるとつらいものです。介護している自分に対する悪意があるとしか思えないものですが、これは認知症の症状、つまりは「病気のなせるわざ」と割り切ってとらえてもらえませんか。
攻撃的な態度をとる理由は様々です。まず、本人の言葉に耳を傾けましょう。まわりの様子をよく理解できず不安になって、逆に攻撃的になることもあります。「物を盗まれた」など本当でないことを信じている(妄想といいます)こともあります。案外、便秘などの体調不良が原因のこともあります。原因が分かればそれを除くことを考えます。 さらに、好きな音楽をきかせる、ゆっくりとした調子で話しかけるなど、本人を安心させられる環境をつくります。 こうした努力でもうまくいかないときは、専門医の薬物治療が必要になるでしょう。
長年連れ添った妻が自分に対して暴力をふるってくるという現実は受け入れ難く、つらいものです。
攻撃的な態度をとる理由は様々です。まず、本人の言葉に耳を傾けましょう。まわりの様子をよく理解できず不安になって、逆に攻撃的になることもあります。「浮気している」など本当でないことを信じている(妄想といいます)こともあります。案外、便秘などの体調不良が原因のこともあります。原因が分かればそれを除くことを考えます。
さらに、好きな音楽をきかせる、ゆっくりとした調子で話しかけるなど、本人を安心させられる環境をつくります。 こうした努力でもうまくいかないときは、専門医の薬物治療が必要になるでしょう。
認知症の人は、これまで出来たことができなくなったり、以前のことを覚えていないことを周りから指摘されて、不安で心細い状態にあるのです。こんな時は、特によその人には弱みをみせたくないもので、これは認知症の人に限らず、我々人間みなそうであるといえます。
しかし、いつまでも虚勢をはっていることはできません。心許せる家族のもとでは緊張をといて自分の不安感といら立ちをぶつけることもあるのです。つまりは、家族を頼りにしている証拠ですね。
こんな気持ちのあやは、自分にふりかえってみると、仕事がうまくいかなくて疲れた時などとよく似ています。
このように、認知症だからと言って心理状態がまったく変わってしまうわけではないのです。病気で変わってしまう部分もありますが、できるだけ自分のこととして気持ちを想像してみてあげてください。そうすれば、暴言で傷つく程度も少しは軽くなるでしょう。
以前にはなかったのに、急に絶え間なく、しゃべり続け、止めようとすると怒る。しゃべっている内容がまとまりなくあちこちへ飛んで理解しにくいという状態と思われます。
原因については2つ、重要な点があります。
気分が高揚して、興奮している:これは、血管性認知症やアルツハイマー型認知症で気分が不安定になっている状態でみられます。
言葉の理解がわるくなり、自分が何をしゃべっているのかわからないままにしゃべり続ける:これは、言葉の障害です。突然始まった場合は言語理解が悪くなっている状態で、脳梗塞や出血をおこしている可能性があります。
対応は難しいのですが、あまり刺激せず本人の発言を傾聴し、落ち着いた環境を設定します。原因をはっきりさせないといけませんので、できるだけ早く専門医療機関に受診してください。
本人が困っているのを見かねて、手助けしたいのに、拒否されたり、怒られたりするとやるせなくなってしまいますね。つらいと思います。
しかしながら、まず、認知症になっている本人の心の中を想像することから始めましょう。
物忘れが進んでいることや、いままで出来ていたことができなくなることへの強い不安があります。たとえ、物忘れの自覚がないように見えても、本人の心の底には漠然とした不安感が宿っているのです。そこから、「周りの人間が自分のことを悪く言っている」といった思い込みになり、逆に攻撃的になることもあります。
ですから、その場は無理強いをするのではなく、本人の要求に耳を傾け可能であれば、その通りにしてあげましょう。本人が落ちついたところで再び声かけを試みることも有用です。
どうしても怒りがおさまらないようなら、専門の先生に、気分を安定させる薬剤を少量処方してもらうのもいいでしょう。
認知症に限らず、高齢者の方は睡眠が浅く、時間も短くなる傾向があります。
さらに、「起きて活動する。睡眠をとって休息する」という1日の体内リズムが狂いやすく、本来活動的であるべき昼間にうとうとしたり、夜間に眠れなくなりがちです。認知症ではさらにその傾向がつよくなります。このような状態を「昼夜逆転」といいます。 「昼夜逆転」の原因としては、加齢のほかに
等が考えられます。 服用している薬剤を見直すほか、昼間の居眠りや運動不足が原因になっていることもあるので、日中は体を動かすようにするといいでしょう。それでも不眠が続くようであれば、医師に相談する必要があります。
もの忘れの程度にもよります。もの忘れで、日常生活(IADLといわれている。買い物、交通手段を利用する、家事など)のなかで、支障をきたしているとか、他者とのトラブルになりかねないなど、他者が介入しなければならない状態である場合は病院をすすめても良いと思います。
ただ、ご本人に自覚がないため、受診することが難しいのでしたら、一番近くで見ている家族や、近隣の方もしくは民生員の方より、病院にご相談いただいて、健診などを理由に病院にお越しいただくように配慮することもできますので、一度病院の方へご相談下さい。
当院の外来では、診療での客観的な情報や治療の効果を確認、円滑に検査等を勧めるために、ご本人をよく知る家族にはご同行いただいておりますので、ご承知ください。
周囲から見ているとご本人は、何も感じていないように見受けられますが、実は、忘れること、出来なくなることが増えていくことに対して、不安や苛立ちを持っています。
ディサービスを楽しみに行けるのはとてもいいことですね。気分が高揚し、早くから家を出ようとしてしまうのでしょうか。ディサービスに行くまでの時間で、本人の興味のある日課を作ってみてはいかがでしょうか。ディサービスに行くまでの時間にかかわらず、日課を作ることはとてもいいことです。
また、出掛けるまでの時間は散歩したり、ディサービスの話をしたりとご家族と一緒に過ごす時間にすることも本人にとっては嬉しいものではないでしょうか。ご家族の行う家事などで本人の出来そうなことをお願いして一緒に行うのもいいと思います。
調子の良い日もあれば悪い日もあります。症状の度合いもかなり異なっています。昨日出来なかったからと言って今日も出来ないとは限りません。
調子のよい時に積極的に行動してもらいましょう。
ご本人の様子を観察しながら「今日、○○してもらえませんか?」と声掛けして、出来ることをしてもらいましょう。
頼りにされて、役割を与えられることは、「自分にもできることがある。」「人の役に立てる」という、自信と生きがいにもつながります。
レビー小体型認知症の場合、症状の日内変動が見られることがあります。この場合、一日の症状の変動を観察し、調子のよい時に行動してもらうようにしましょう。
ごみのようなものをむやみに集める行為は、認知症のかたにときどきみられます。これを「濫集」といいます。アルツハイマー型認知症に多くみられるようです。対処は難しいですが以下のような点を考慮したらよいでしょう。
無意味なようにみえても、決して怒らない。
集めているものに共通点があるなら危険や周囲の迷惑にならないものに代替することを考える。空き缶が気になって集めている場合は、自宅の空き缶の整理を一緒にしてもらうなど。
集めたことを忘れていることも多いので、気づかれないように処分、片づけをおこなう。覚えているときは家族の付き添いで片づけるとうまくいくことがあるようです。
それまで謹言実直な紳士であった男性が、急に卑猥なことをいったり、みだらな振る舞いにでると周囲は驚き、混乱してしまいます。
このような状態を「性的脱抑制」と言います。脳の前の方(前頭葉)や外側(側頭葉)の障害で起こりやすいとされています。
認知症の原因疾患としては「前頭側頭型認知症」に多くみられますが、「アルツハイマー型認知症」や「血管性認知症」でも出現することがあります。
以下のような対応を考えます。
対象となっている介護の人がいるならしばらく遠ざかる。介護施設なら担当変更など。
性的でない関わりを増やす。家人との触れ合いの時間を増やすなど。
対応がうまくいかないときは専門医師による薬物治療を行いますが、特効薬といえるものはまだないのが現状です。
認知症、とくにアルツハイマー型認知症の始まりのころには、イライラしたり、些細なことで急に怒るなど、気分が不安定になることが、よくみられます。中には、それが病気の最初の徴候であることもあります。
この状態の根っこには、次第に物忘れが進んでいることや、いままで出来ていたことができなくなることへの強い不安があります。たとえ、物忘れの自覚がないように見えても、本人の心の底には漠然とした不安感が宿っているのです。そこから、「周りの人間が自分のことを悪くいっている」といった思い込みになり、逆に攻撃的になることもあります。
以前と性格が変わったようにみえたら、本人の様子を注意深く観察してください。物忘れがすすんでいるとか、それまでできていた家事や仕事が少しずつできなくなったといったことがあるときは、さりげなく手助けしてあげましょう。
頼み事や約束は「一度に一つのこと」「繰り返して話す」「短く話す」といった原則を守るといいでしょう。
食べ物でないものを口に入れる、食べようとすることを「異食」といいます。認知症が重度になった時に生じることがありますが、それ以外の原因もあります。
対応としては、上記のような原因が考えられれば環境調整、医療機関にかかるなどを行いますが、それでもうまくいかないときは以下のような方法もあります。
口にするものが特定されていれば、見えないところに置く。手の届かないところに置く
代用品(たとえばよく似た色や形の害のない食物など)を手にしやすい場所におく
町内会長や区長などの地域のリーダーとしての役割を引き受けて、関わっておられる認知症の方も多いようです。
しかし金銭やスケジュールの管理などの役割において行き違いや失敗がでることもあるようです。
その際には家族や周りの人が事前に関係者に認知症や軽度認知障害の可能性があることを周知し、すぐに辞めさせるのではなく、地域の人の協力を得て、活動を継続するとよいでしょう。
うまく話せなくても、理解はしっかりできている場合があります。また、例え理解はできなくなっても雰囲気を感じる能力は保たれていることも多くあります。意思の伝達ができなくなると言うことは本人にとって大変なストレスですので、例えうまく話すことができなくても、言いたいことを汲み取ってあげたり、話の輪の中に入れて、疎外しないことが重要です。
いいと思います。
時間の感覚が分からなくなることは、パーキンソン症状やレビー小体型認知症の特徴とは関係なく、脳の障害によって認知症の方、全般に起こります。 時間の感覚が薄れることは、認知症の方にとって不安感を抱くことになりかねませんし、生活リズムが崩れてしまう可能性があります。 何かをきっかけに時間を伝えること、日課を設け生活リズムを整えていくことは、大切となります。
認知症の告知はケースバケースです。状況によって判断が必要です。しかしながら本来医療の情報は患者本人のものです。認知症であっても何らかの形で病名を伝えることはしたほうがいいでしょう。
しかしながら精神障害のある人や認知症の人では状況によっては告知をしないこともあります。相手の気持ちや状況に応じて判断するべきでしょう。また説明をするときも相手の心理状態を推測しながら、間接的に説明を行うこともよいでしょう。
子供さんからすると、とても心配な状況ですね。しかし、お父さんを責めてはいけません。お父さんも妻に対してどう接してよいか悩んでいるのかもしれません。妻が元気だった頃と比較し、できるはずのことができないことに混乱したり、そんな妻を見たくないのかもしれません。
一般的に介護者のたどる心理ステップには、「とまどい・否定」→「混乱・怒り・拒絶」→「割切り、または、あきらめ」→「受容」という過程をたどると言われています。妻が認知症であることを受容するには時間がかかるのです。一度お父さんの思いをじっくり聞いてみましょう。
また、お母さんにとっても今の状況は好ましくありません。認知症の方は今までできていたことが難しくなっていることを自覚し、不安が大きくなっています。その時に無視をされる等の態度をとられると不安が大きくなります。お父さんにお母さんの介護を任せるのが難しいと思ったら、介護サービスを利用するのも一つの方法です。サービスを利用することでお父さんに気持ちの余裕ができる場合もあります。
また、認知症のことを理解するのに手助けになるのが、地域や病院で行われている教室に参加すること、同じ介護者と思いを共有できる家族会へ参加すること等も有用です。ご自身がお父さんとお母さんのために何ができるかを考えてみてください。近所に住んでいれば、毎日顔を見に行く、遠方であれば時々電話をしてお父さん、お母さんの思いを聞く相手になってあげてください。あなたにも何かできることがあるはずです。介護は一人ではできません。一人で抱え込まず主治医や病院スタッフ、ケアマネージャー等周りの人に相談し、皆でお母さんを支えていきましょう。
好きなだけたたませてあげてください
自分の能力が失われていくことの焦り、不安を考えて下さい。
家庭内で、腫れ物に触るようにして、実は厄介に思われているのではないかと気づいています。
洗濯をたたむのは、相当進んだ認知症でもできる家事のひとつです。
たたみ方が反対であったり、自分のやり方と違っていても、だめとか、もういいわとか言わないで下さい。
「居場所を探している」「治療の一環」と考えてください。
一番大切なことは、必ず「ありがとう」「助かるわ」と声をかけることです。