フレイルの進行と改善の機序を多角的に解明する長期縦断研究:東浦研究
この調査は、東浦町と国立長寿医療研究センターの連携協力協定に基づいて、「東浦町で元気に暮らし続けるためのコツ」を明らかにすることを目的に実施されます。具体的には、「フレイル」の進行と改善の機序解明に焦点をあてた調査を実施します。
フレイルとは、加齢に伴い心身の機能が低下し、要介護状態に移行する危険性が高い状態です。一方で、早期に対策を講じれば、より長く自立した生活を行うことができる状態ともいわれています。フレイルには、からだやこころの状態、地域とのつながり、生活習慣など多様な要因が複雑に関連するため、どのように悪くなり、良くなるのかが十分に解明されていません。これらを様々な角度から分析することで、フレイルの進行や改善に関する理解が促進される可能性があります。こうした取り組みは、フレイルを防ぎ、進行を遅らせるための対策の提案につながります。
東浦町は愛知県の知多半島北東部に位置し、木材工業や自動車関連産業を主要産業とする人口49,794人(2025年4月30日現在)の地域です。高齢化率は2024年3月末時点で25.7%です。東浦町では、“一人ひとりが住み慣れたこの町で、その人らしく笑顔で暮らし続ける”そんな暮らしを支えるための地域づくりを推進するため、「ふだんの くらしの しあわせ」を守り支えることを目指し、「地域包括ケア」に取り組んでいます。
国立長寿医療研究センターは、東浦町と2022年3月に「連携・協力に関する協定」を締結し、地域包括ケアを推進するとともに、介護予防や認知症予防、また、それらとの共生について連携・協力を図っています。本研究によって、フレイル予防に向けた具体的な施策等につながること、住民の皆さんの健康寿命の延伸につながることを期待しています。