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統合加齢神経科学研究部の田口明子部長らが、脳インスリンシグナルの変化は、2型糖尿病および老化に伴うアミロイド非依存型の認知機能低下に連動する一方、アルツハイマー病では、認知機能低下以前のアミロイド上昇に関与することを解明しました

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター統合加齢神経科学研究部の王蔚研究員、田之頭大輔研究員、田口明子部長らは、理化学研究所脳神経科学研究センター・神経老化制御研究チームの斉藤貴志副チームリーダー(現・名古屋市立大学大学院医学研究科 認知症科学分野)、西道隆臣チームリーダーとの共同研究から、1型・2型糖尿病に伴う認知機能障害および老化に伴う生理的な認知機能低下は、アミロイドβ(Aβ)の変化とは独立に惹起されることを明らかにしました。さらに、アルツハイマー病(AD)患者死後脳で発見されたインスリンシグナル主要調節因子、インスリン受容体基質1(IRS1)のセリンリン酸化の増加は、2型糖尿病および老化に伴う認知機能低下に連動する一方で、ADでは、認知機能低下より前に生じるアミロイドの増加に関連することを示しました。これらの研究結果から、脳IRS1セリン残基の活性化を介した変化は、アミロイド非依存型認知機能低下の指標およびADにおけるAβ増加反映マーカーとなる可能性が考えられます。

近年、糖尿病が認知機能障害のリスク要因となることが広く知られる事に伴い、糖代謝調節経路であるインスリンシグナルの脳での役割と認知機能との関係に関心が高まっています。今回の研究結果を基盤にした脳IRS1およびセリンリン酸化を介した変容と認知機能の相関についての更なるメカニズムの解明により、認知機能障害の新たな予防・治療法の開発に貢献することが期待されます。本研究成果は、2019年8月17日に国際科学誌Nutrientsに発表されました。

 

        

 

原著論文情報

Wang W*, Tanokashira D*, Fukui Y, Maruyama M, Kuroiwa C, Saito T, SaidoTC and Taguchi A. Serine Phosphorylation of IRS1 Correlates with Aβ-Unrelated Memory Deficits and Elevation in Aβ Level Prior to the Onset of Memory Decline in AD.

Nutrients 2019, 11(8), 1942; doi.org/10.3390/nu11081942

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