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中枢性老化・睡眠制御研究プロジェクトチームとワシントン大学医学部(ミズーリ州セントルイス)の共同研究成果が、Cell Metabolismに掲載されました

本センター佐藤亜希子プロジェクトリーダー(中枢性老化・睡眠制御研究プロジェクトチーム)は、ワシントン大学医学部(ミズーリ州セントルイス)発生生物学部門今井眞一郎教授の研究チームの研究に参画し、血液循環中に存在するNAD合成系酵素eNAMPTが、哺乳類における老化•寿命の制御に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。なお、本研究内容については、本論文の単一筆頭著者である吉田光邦博士(ワシントン大学医学部MD-PhD候補生、本研究成果により2019年PhD取得)に2017年5月8日にNCGGセミナーで御発表いただき、活発な質疑応答を含め、大盛況となりました。

関連リンク

NCGGセミナー https://www.ncgg.go.jp/research/seminar/20170508.html

 

本研究では、血液循環中にあるNAD合成系酵素eNAMPTが、マウスとヒトで加齢に伴い減少すること、またマウスでは血液中のeNAMPT量が個々の個体の余命と強い正の相関を示すことを明らかにしました。また、遺伝学的に血液循環中のeNAMPT量を保持したマウス(ANKIマウス)を作製したところ、老齢になって様々な臓器•組織のNAD量が高く保たれ、身体活動量能力、睡眠の質、糖刺激によるインスリン分泌能、網膜の視神経細胞機能、そして、海馬依存性の記憶•学習能力の改善など、多彩な抗老化形質を示すことを明らかにしました。さらに、eNAMPTは細胞外小胞(extracellular vesicles; EVs)に内包された形で血液循環中を巡り、標的臓器•組織で細胞質に送り込まれて、NAD合成を賦活化することを示しました。若齢個体から精製したeNAMPT内包EVは、老齢個体に投与することで、その身体的機能を活性化させ、寿命を延長させることができることを明らかにしました。現在、血液中を循環しているeNAMPTを内包するEVが、どのようにして特定臓器•組織で認識されるのか、というメカニズムについては未だ不明です。このメカニズムを明らかにすることで、今後、人工的に作製したeNAMPT内包EVを、抗老化方法論の手段として使用することができるようになる、と期待されます。

佐藤プロジェクトリーダーおよび今井教授は、ともにAMED『老化メカニズムの解明•制御プロジェクト』に参画し、共同研究の部分は当プロジェクトの支援のもとに行われたもので、本研究成果は、国際科学誌Cell Metabolismに、2019年6月14日にオンライン版で発表されました。

原著論文情報

Extracellular vesicle-contained eNAMPT delays aging and extends lifespan in miceMitsukuni Yoshida, Akiko Satoh, Jonathan B. Lin, Kathryn F. Mills, Yo Sasaki, Nicholas Rensing, Michael Wong, Rajendra S. Apte, and Shin-ichiro ImaiPublished: June 13, 2019

 

               

本図は、AMED及び公益財団法人神戸医療産業都市推進機構の同時プレスリリースより引用

https://www.amed.go.jp/news/release_20190614.htmlこのリンクは別ウィンドウで開きます

https://www.fbri-kobe.org/upload/temp_pdf/HPver.20190610_FBRI,AMED.pdfこのリンクは別ウィンドウで開きます

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