解説と予防のページ(11)

【14】物忘れが気になる

もの忘れは、脳の病気です。認知症では2~3倍転倒しやすくなります。
もの忘れが気になったり、周囲からもの忘れを指摘された方は、以下の項目をチェックしてください。

1) 歩幅が狭い。時々前に突っ込むように歩く。
2) よろける。とぼとぼしか歩けない。
3) 危険なところも構わず速く歩いていく。

1)に該当する方

パーキンソン病や、その親戚のような病気、特に最近ではレビー小体型認知症が転倒しやすいので注目されています。適切な薬物療法が必要です(神経内科やもの忘れ外来へ)。

2)に該当する方

隠れ脳梗塞では、麻痺がなくてもバランスの低下、歩行障害がおきます。MRI検査をおすすめします。
診断されている方も血圧の管理は十分ですか?
再発予防の薬は飲んでいますか?
以上のことについて、主治医と相談してください。

3)に該当する方

転倒の危険があります。1階で生活する決断をしましょう。

4)に該当する方

前頭葉の障害で、危険に無頓着な場合があります。
神経内科やもの忘れ外来に相談してください。