文字サイズ

ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1080

倫理・利益相反委員会受付番号No.1080

「日本人の全ゲノム、RNA解析を基盤とした老年病関連分子の同定と解析(倫理・利益相反委員会受付番号No.1080)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ


 国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 この研究は、長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、バイオバンクと同一機関内にて研究利用を行うため、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「16.お問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

平成29年10月23日

 

  1. 研究課題名;日本人の全ゲノム、RNA解析を基盤とした老年病関連分子の同定と解析
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1080)
    この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
    国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部 
     部長  尾崎 浩一
  3. 研究分担者名
    国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部 重水 大智
    理化学研究所 統合生命医科学研究センター 循環器疾患研究チーム 伊藤 薫
  4. 当該研究の意義、目的
    老年病、特に認知症の患者数は全世界で増加の一途をたどっており、本邦においてもその患者数は500万人(2013年、厚生労働省研究班推計)に達する勢いであります。大部分の認知症は、糖尿病や虚血性心疾患と同様に生活習慣病と捉えることができ、環境因子と遺伝因子が複雑に絡み合って発症すると考えられますが、これまでの双子疫学研究による認知症、特にアルツハイマー病(AD)の発症に与える遺伝因子の割合は58%~79%であることが証明されておりまして、その大部分を遺伝因子が占めていることが明らかとなっています。したがって、この遺伝因子群を同定し、その役割を精査することから疾患の分子メカニズムが解明でき、エビデンスに基づく予防法や治療法の開発に大きく貢献できます。一方、これまでに欧米において認知症のゲノム解析が大規模に施行され20個程度の関連座位が同定されていますが、日本人において再検証されたのはこの中のわずか数座位にとどまっています。このような違いは欧米人と日本人のゲノム構造の根本的な違いに大きく依存すると考えられ、日本人ゲノムに特化した大規模ゲノム解析が重要になります。また、欧米の解析で同定された疾患座位のどの遺伝子がどのように疾患に関わるかという事もほとんど明らかになっていないのが現状であります。本研究では日本人ゲノムに特化したジャポニカアレイによる全ゲノム関連解析(GWAS)と次世代シークエンサーを駆使した全RNA解析を統合することによる、疾患に直接的に関連した遺伝子機能、遺伝子発現、スプライスバリアントの同定、解析から真の疾患分子を同定および詳細な解析と共に、統計、機械学習的なアルゴリズムを用いた疾患の予知法や創薬のターゲットとなる分子パスウェーイを探索することを目的としています。
  5. 当該研究の方法
    5-1.試験デザイン
    ​​NCGGバイオバンク事業において解析・蓄積された、または今後解析・蓄積される解析情報(全ゲノム解析情報・全エクソン解析情報・SNP解析情報・全RNA情報・その他オミックス情報等)および臨床情報を統合的に活用し、日本人症例における認知症等の老年病に関わる遺伝子等の生体分子群の探索・同定を行います。同定した遺伝情報については、論文等の既知情報をもとにアノテーション作業を行います。また、得られた遺伝情報のパスウェーイ解析・統計学的解析等を行い、当該遺伝情報・分子情報と疾患との関連の整理・精選(キュレーション)を行います。必要に応じて、遺伝子の生物学的特性を確認するための動物実験・分子生物学的実験等を行います(動物実験、遺伝子組換え生物実験の実施については、関連指針およびNCGG内規程に則り、別途各委員会の承認を受けて実施します)。
    5-2.全ゲノム関連解析と全RNA解析
    10,000検体(疾患5,000例、一般集団5,000例)を目標とした日本人特異的アレイによる一塩基多型(SNP)タイピングからインピュテーションによる疑似全ゲノム配列を取得します。その後統計学的な解析によりクオリティーフィルターを通してデータを精査し、補正を加えて関連解析を施行した後、疾患原因、感受性座位を絞り込みます。一方で同一検体について次世代シークエンサーを用いた全RNA解析を施行します。これらのデータを遺伝統計学的に統合し、疾患原因、感受性分子の探索、疾患パスウェーイの同定を進めます。同定した遺伝因子群と臨床データは統計的アルゴリズムを用いて重み付けし、遺伝的リスクスコアの算出や機械学習を取り入れたより正確な予知、診断法の確立を目指すと共に、疾患分子パスウェーイと既存のドラックデータベースを統合することによるドラックリポジショニングや新規創薬に重要な分子間相互作用、分子活性の探索を行います。
    5-3.解析情報の公開
    本研究で解析された情報(遺伝情報等)のうち、広く医学研究に役立つ情報は公的なデータベースに登録します。個別の遺伝情報については一般公開されず、公的データベースの運営機関の定める審査を経た場合のみ、研究に利用されます。なお、この旨はバイオバンク事業への同意説明の段階で説明を行っています。
    5-4.研究で使用する生体情報・診療情報・検診情報
    • DNA、RNAの塩基配列情報
    • 登録時基本情報:生年月日、性別、身長、体重、発症時年齢、服薬情報等
    • 被験者の背景情報:既往症、家系、体重・血圧・脈拍など生体情報等
    • 疾患評価:認知機能検査データ(CDR・MMSE・FAB・ADAS-cog等)、神経画像データ(MRI・SPECT・Functional MRI・FDG-PET・アミロイドPET)、血液検査・脳脊髄液検査データ等
  6. 研究期間
    平成29年10月23日 ~ 平成32年 3月 31日
  7. 対象となる方・研究対象者として選定された理由
    NCGGバイオバンク事業に同意し、本事業に登録された患者・健常者および共同研究機関においてゲノム解析・遺伝子解析が認められた試料・情報の提供者を対象とします。
  8. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
    長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  9. 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
    ご自身の試料・情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、16.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  10. 研究に関する情報公開の方法
    本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開についてはホームページ掲載・学会発表・論文投稿および公的データベースにて行う予定でおります。
  11. 研究計画書等の閲覧について
    他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、16.に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  12. 個人情報等の取扱い(匿名化する場合にはその方法を含む。)
    この研究では、長寿医療研究センターバイオバンクより上記5-4の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表はバイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
    また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者様を特定できるような内容を含むことはございません。
  13. 試料・情報の保管及び廃棄の方法
    長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された試料については、研究期間終了後5年もしくは学会や論文等での発表から5年の間、また、研究の資料・データは論文等発表後10年間、メディカルゲノムセンター 臨床ゲノム解析推進部にて施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかに、生体試料についてはオートクレーブ等の滅菌処理、文書等印刷物はシュレッター等を用いて破断後、電子情報については初期化あるいは物理的に破断後に廃棄いたします。
  14. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
    研究資金源である国立長寿医療研究センター 長寿医療研究開発費および日本医療研究開発機構 臨床ゲノム情報統合データベース整備事業(認知症領域)に対する参加研究者の利益相反及び個人の収益等に関係はありません。
  15. 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
    12に示されたように、研究者は研究対象者およびその関係者を知り得る機会はありませんが、間接的に問い合わせがある場合は、試験、解析が基礎研究の段階にあることをご理解いただいた上で対応いたします。
  16. この研究に関するお問い合わせ先
    〒474-8511 愛知県大府市森岡町7丁目430番地
    TEL: 0562-46-2311 FAX: 0562-46-8594
    国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター
        臨床ゲノム解析推進部  部長  尾崎 浩一

国立長寿医療研究センター

  • 病院
  • 研究所
  • 認知症先進医療開発センター
  • 老年学・社会科学研究センター
  • もの忘れセンター
  • メディカルゲノムセンター
  • 治験・臨床研究推進センター
  • 長寿医療研修センター
  • 歯科口腔先進医療開発センター
  • 健康長寿支援ロボットセンター